番付のインタビュー。
扇雀さん、
「天王寺屋さん(中村富十郎さん)が得意としていた演目を、
親戚でもある私が兄と一緒に踊れるのも嬉しいですね。」
あらためて、歌舞伎界は親戚同士が多すぎる、と実感。

一応、設定はあるんでしょう。
『義経千本桜』の源九郎狐は源義経さんの頃ですから、鎌倉時代。
その親狐は、桓武天皇の頃に雨乞いのために皮を献上されたというから、奈良時代。
今回の『女夫狐』、楠さんですから、南北朝の頃の南朝(吉野)の話。
が、
開始2秒くらいで、もうそういう難しいことは考えずに楽しもうかな、と。
舞台上は思いっきり川連法眼の館。
座っている楠さん(菊之助)さんも、鼓を持って
あたり一面は雪なのに桜も満開。
パロディですけどなにか?
な雰囲気。
と、いうことであってないような設定かと思って無視。
純粋に楽しむことに。
スッポンから、
静御前風の扇雀さん登場(一応設定は弁内侍)。
そして静御前のお供、佐藤忠信として翫雀さんも登場(一応設定は又五郎)。
二人いっしょに館へ。
普段は忠信さんが気づいたらいなくなっちゃっているので、
一緒に館へ来るというのは得した気分(謎)。
到着した二人ですが、二人とも到着すると、
ダブルで鼓LOVEのアピール
開始です。
なんか怪しい?
疑う菊ちゃん義経。
扇雀さんは館へドドドッと上がっていきますが。
ねこまっしぐらじゃなく、狐まっしぐら状態。
怪しいと思って問いただす菊ちゃん。
この辺りは舞踊で表現します。
「下市で買ってきました」
といってお面をつけて踊る翫雀さん。
ちなみに、この前奈良に旅行に行って知りました。
吉野の山に登るところで「市(いち)」が立つような場所は二つ。
山の上にあるほうが上市、下にあるほうが下市ということでした。
ただ、踊っている二人の足跡が雪につきます。
それを見て、
「さてはそなたは狐じゃなぁ」
と気づく菊ちゃん義経。
ここからは、W狐バージョンの「四の切」
ストーンと館から消えたかと思ったら
メタモルフォーゼで狐モード、
正体をあらわします。
「その鼓は親なんです」アピール。
菊ちゃん「そうなんだ、じゃあ、鼓あげるよ~」(そこまでアッサリではない)
喜びの狐言葉も
翫雀さん「う~~~~~れしや。」
扇雀さん「か~~~~~たじけなや。」
ダブルです。
翫雀狐、欄干渡りで嬉しさアピール。
幕外の引っ込み。
扇雀狐は鼓をもってフリフリしながら、
翫雀狐は狐六方。
二匹の夫婦の狐は親の形見の鼓を手にして山奥へと帰っていきました。
吉野山雪の故事
二、女夫狐(めおとぎつね)
| 又五郎実は塚本狐 | 翫 雀 |
| 楠帯刀正行 | 菊之助 |
| 弁内侍実は千枝狐 | 扇 雀 |
二、女夫狐(めおとぎつね)
雪深い館で一人、楠帯刀正行が亡き恋人の弁内侍を想い形見の鼓を打っていると、又五郎という供を連れた弁内侍が訪ねてきます。不審に思う正行の前に現れたのは、実は狐の夫婦で、鼓の皮にされた親狐を慕いやって来た塚本狐と、妻の千枝狐でした。
『義経千本桜』の「川連法眼館の場」をもとにした作品で、二人を怪しむ正行からの問いかけに、様々な舞いで答える展開がみどころの常磐津舞踊です。
六方のときに思ったんですが、
ツケの音がすごい良かったです。
松竹座すばらしい!
歌舞伎座の反響音、なんとかして~。
雪深い館で一人、楠帯刀正行が亡き恋人の弁内侍を想い形見の鼓を打っていると、又五郎という供を連れた弁内侍が訪ねてきます。不審に思う正行の前に現れたのは、実は狐の夫婦で、鼓の皮にされた親狐を慕いやって来た塚本狐と、妻の千枝狐でした。
『義経千本桜』の「川連法眼館の場」をもとにした作品で、二人を怪しむ正行からの問いかけに、様々な舞いで答える展開がみどころの常磐津舞踊です。
六方のときに思ったんですが、
ツケの音がすごい良かったです。
松竹座すばらしい!
歌舞伎座の反響音、なんとかして~。
