バリカンが容赦なくセイジ君の髪を刈っていった後、青々とした一筋の地肌があらわになり、織田裕二似のセイジ君の精悍なマスクが、俺のときと同じく、情けない頭に変わってしまった...。セイジ君は無表情で、顔をこわばらせたままだった。

そして、数秒後にはセイジ君も頭頂部をすっかり刈られ、落ち武者のようになったが、日頃から日に灼けていたセイジ君の地肌は、自分ほどは青々とはしていなかった。むしろ、俺はその落ち武者頭のセイジ君も、これはこれでこのうえなく愛おしく思えた。

次に、セイジ君も右耳の周りを刈られ、彼の大きな耳も丸出しになったが、普段から坊ちゃん刈りで耳を出していて、耳も黒かったセイジ君は、自分のような真っ白な耳ではなく、自然に見えた。とは言え、髪があった頃と違って、横の髪がすっかり刈り落とされたセイジ君の耳も、大きな耳が横にぴょこんと飛び出して見えて、丸出しにされてより大きく見えた。
だが、自分はそのセイジ君の丸出しにされた大きな耳が、とてつもなく愛おしく思えた...。

セイジ君も同じく半刈りの恥ずかしい頭にされ、そしてとうとう、すっかりクリクリの丸坊主にされてしまった。
だが、丸坊主のセイジ君は、まるで高校球児のような爽やかで凛々しい坊主頭のイケメン君で、青々とした頭と褐色の肌の対比も美しく、丸出しになった大きな耳も凛々しく精悍だった。

椅子から降りてきたセイジ君は、恥ずかしそうに自分の頭を撫でながら、

「これで俺もテツヤと同じ頭になって、気分もさっぱりしたわ!」
と、坊主頭の自分にまんざらでもない様子で、事実、セイジ君は丸坊主がよく似合っていた。精悍な顔立ちだけでなく、頭の形も丸く綺麗な坊主頭で、俺も思わずセイジ君の頭をずっと撫でさせてもらった...。