火曜日は午前中に学会主催の巡検(=地質学の業界用語で、現地見学会のことである)で合衆国地質調査所(USGS)のデンバー支所(?)に行った。ここはデンバーの郊外にある連邦センターという連邦関係の建物や施設が集まった、一種のキャンパスになっているところにあった。デンバーのUSGSは主に地図の作成と販売といった地理系の仕事の他、コアセンターと言って全米で掘削された石油や天然ガス、水などの井戸の地質サンプルが集まる場所がある。コアセンターではこのほかに南極やグリーンランドで掘削された氷床コアが現地から運ばれて、ここで調整された後保管をするという施設がある。
まえ、日本の地質調査所にあたる産業技術総合研究所のコア収蔵庫に入ったことがある。ここも度肝を抜くような大きさの収蔵庫で、日本もやるジャンと思ったが、アメリカは流石に大きくてビックリした。
今回の巡検の呼び物はコアセンターの見学と、なかでも氷床コアの保管施設に入るというものである。氷床コアの内部は零下35℃に保たれている。氷の溶ける温度は0度だから、もうちょっと高温で保存しても良さそうなものであるが、零下25℃よりも高くなると、コアの氷に含まれている気泡の中の二酸化炭素が移動を始めてしまうらしい。氷の気泡は人類が手にできる唯一の「太古の大気」で、昔の二酸化炭素濃度を知るためには氷床コアはとても重要なのであるが、その中でも肝心な二酸化炭素が動いてしまっては意味がないので保管庫の温度を低く保っているのである。あと、気泡は大変な高圧で空気を閉じ込めているので、零下とは言え温度が高くなってしまうと、自らぱりぱりと割れてしまうと言う問題もあるらしい。
さて、最近わかったこととして色々説明があったのだが、その中でこれだと思ったのは、氷河期というのは気温のアップダウンが尋常でなく大きかったと言うことがわかってきたと言うことである。どれくらい大きいかというと、3年から10年程度の間に、地球の平均気温が7度から14度程度平気で変わっていたらしいのである。
私は仕事で、氷河時代の湖に溜まった泥の中の花粉化石の種類を決めなくてはならず、分析を委託することが結構あるのであるが、いつも不思議だと思っていたのが昔の林の様子である。花粉から見ると、サルスベリのような今では台湾でしか見られないような植物と、エゾマツのような北海道でしか見られない植物が共存しているのである。今のように平均気温が年によってあんまり変わらない環境だと、このような状況は説明ができず、教科書を見ても「なぜだかよくわからない」とか、「昔は植物も適応できていたのではないか」とか書いてあったのであるが、平均気温がこう激しく変われば、熱帯と亜寒帯の植物が共存するのは十分ありうることだと思ったのであった。
説明をしてくれた人によると、今問題となっているのは、人類が繁栄するようになってからはたまたま気温が一定なので、農業が成り立っているが、気温が一定でなくなったときはそうとは行かなくなるので、気温の安定・不安定がどのように決まっているのかが重大だと言うことである。
まえ、日本の地質調査所にあたる産業技術総合研究所のコア収蔵庫に入ったことがある。ここも度肝を抜くような大きさの収蔵庫で、日本もやるジャンと思ったが、アメリカは流石に大きくてビックリした。
今回の巡検の呼び物はコアセンターの見学と、なかでも氷床コアの保管施設に入るというものである。氷床コアの内部は零下35℃に保たれている。氷の溶ける温度は0度だから、もうちょっと高温で保存しても良さそうなものであるが、零下25℃よりも高くなると、コアの氷に含まれている気泡の中の二酸化炭素が移動を始めてしまうらしい。氷の気泡は人類が手にできる唯一の「太古の大気」で、昔の二酸化炭素濃度を知るためには氷床コアはとても重要なのであるが、その中でも肝心な二酸化炭素が動いてしまっては意味がないので保管庫の温度を低く保っているのである。あと、気泡は大変な高圧で空気を閉じ込めているので、零下とは言え温度が高くなってしまうと、自らぱりぱりと割れてしまうと言う問題もあるらしい。
さて、最近わかったこととして色々説明があったのだが、その中でこれだと思ったのは、氷河期というのは気温のアップダウンが尋常でなく大きかったと言うことがわかってきたと言うことである。どれくらい大きいかというと、3年から10年程度の間に、地球の平均気温が7度から14度程度平気で変わっていたらしいのである。
私は仕事で、氷河時代の湖に溜まった泥の中の花粉化石の種類を決めなくてはならず、分析を委託することが結構あるのであるが、いつも不思議だと思っていたのが昔の林の様子である。花粉から見ると、サルスベリのような今では台湾でしか見られないような植物と、エゾマツのような北海道でしか見られない植物が共存しているのである。今のように平均気温が年によってあんまり変わらない環境だと、このような状況は説明ができず、教科書を見ても「なぜだかよくわからない」とか、「昔は植物も適応できていたのではないか」とか書いてあったのであるが、平均気温がこう激しく変われば、熱帯と亜寒帯の植物が共存するのは十分ありうることだと思ったのであった。
説明をしてくれた人によると、今問題となっているのは、人類が繁栄するようになってからはたまたま気温が一定なので、農業が成り立っているが、気温が一定でなくなったときはそうとは行かなくなるので、気温の安定・不安定がどのように決まっているのかが重大だと言うことである。