『海のはじまり』 | なにわの司法書士の徒然草

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フジテレビ月曜21時のドラマ『海のはじまり』

 

 

ちょうど1年前の『真夏のシンデレラ』から、突然のようにかつての「月9」の象徴の

 

ラブコメ路線に舵を切り直したフジテレビの月9

 

その7月期でタイトルに「海」となれば、『真夏のシンデレラ』のように

 

海辺を舞台にした若者の恋の物語が描かれるのだろうと思っていた

 

しかも主演は『Silent』で話題をかっさらった目黒蓮、恋人役は有村架純

 

疑う余地などあるわけが無かった

 

 

ところが、番組宣伝を兼ねたバラエティ番組に目黒蓮が子役と一緒に出演し

 

父親役だと聞いて驚き

 

亡くなった元カノの古川琴音が目黒蓮には内緒で産み育て遺した幼い子供

 

突然6歳の子供の存在を知った目黒蓮の決断、そこには恋人の有村架純の存在

 

父親になるとはどういうことか、親子とは何か、そういうことを考えさせる作品になりそう

 

 

葬儀場で古川琴音の母親の大竹しのぶさんが、自分の子どもだと聞かされた目黒蓮に言う言葉

 

「男の人は妊娠も出産もしなくても父親になれるんだから」というのは

 

世の男性には耳の痛い言葉ではないだろうか

 

 

泉谷星奈演じる子供の名前が「海」

 

『海のはじまり』というタイトル、素直に読むと、「海」の人生がどうやってはじまったのか

 

つまり出生の経緯というようにも聞こえるが、目黒蓮のアパートを1人で訪ねて来た泉谷星奈が

 

古川琴音が死んだ、終わったと言われて問いかけた無邪気な言葉

 

「ママ終わっちゃったの?」「夏くんのパパはいつはじまるの?」

 

こんなことを言われて子供を引き取らないことわけがない

 

次回以降、目黒蓮と「海」との親子関係が「はじまり」を迎えることになりそうだ

 

 

泉谷星奈の「海」という役名に対して、目黒蓮の役名が「夏」

 

ちょっとやり過ぎた役名だと思っていたが、泉谷星奈が古川琴音のスマホの動画を見せると

 

あくまで季節の話ではありながら「夏が好き」という古川琴音の言葉

 

そして、目黒蓮のスマホに入った古川琴音の動画、あくまで泉谷星奈が生まれる前だが

 

大声で「海が大好き~」

 

ここまでやってくれるなら、この2人の役名は全然アリ

 

 

このあたりは、『いちばんすきな花』でも、登場人物の役名を使った演出を

 

たくさん盛り込んでいた生方美久氏らしい脚本

 

また、古川琴音が中絶手術を受けるために目黒蓮も一緒に病院まで行った数日後の場面

 

電話で目黒蓮に別れを告げる古川琴音、「夏くんよりもずっと好きな人ができた」と連発

 

別れの口実でよくある台詞だし、どうやら目黒蓮も他に何か理由があると思っていたようだが

 

視聴者はみんな気付いている、この「ずっと好きな人」がお腹の中の赤ん坊だと

 

こういう「好きな人ができたから別れよう」の台詞はもしかすると初めて聞くかもしれない

 

『Silent』や『いちばんすきな花』では、どちらかというと設定の妙が際立っていたが

 

今作は設定は比較的シンプルになりそうなので、そのぶん台詞で勝負しようということだろうか

 

 

ストーリー展開としては、もちろん目黒蓮のパパがいつ始まるのか

 

有村架純との関係はどうなっていくのか、という将来に向かう部分も気になるのだが

 

大竹しのぶさんが目黒蓮に「この7年間の水季のことを想像して下さい」と言ったように

 

目黒蓮と別れた後の古川琴音の7年間を描く回想シーンも多くなりそう

 

 

古川琴音がどんな気持ちで出産して、シングルマザーとして子供を育てていたのか

 

また、泉谷星奈が1人でアパートに来たことに驚く目黒蓮に向かって

 

「来たことあるから、一緒に」

 

ますます古川琴音がどんな思いを抱えていたのか、非常に気になってくるし

 

もしそれが、自身の病を知った後に、泉谷星奈を目黒蓮に託したい思いがあって

 

泉谷星奈が1人で目黒蓮の元に来れるように練習したのだとすると

 

その思いは計り知れないものがある気がする