『エンジェルフライト』 | なにわの司法書士の徒然草

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NHK-BS日曜22時のドラマ『エンジェルフライト』

 

 

米倉涼子というと、『ドクターX』だけでなく『黒革の手帖』などの松本清張シリーズや

 

『交渉人』、『リーガルV』など、テレビ朝日の木曜21時の顔として君臨していて

 

オスカー退所によってその関係が終わっても、いまだにテレビ朝日のイメージが消えない

 

さらにNHKとなると、朝ドラや大河ドラマに出演している印象も無く

 

いったいいつ以来になるのだろうというぐらい

 

そんな米倉涼子がNHKの連ドラ主演ということでまずはかなりの衝撃度

 

 

そうなると、見どころのひとつは、NHKが米倉涼子に要求するのが

 

テレビ朝日で見たのと同じ「強い女」のイメージなのか

 

それともそんなイメージを払しょくするような新たな米倉涼子像なのかということだろう

 

 

米倉涼子が演じるのは、海外で亡くなった方のご遺体を日本の遺族に送り届ける

 

国際霊柩送還士という仕事を行う会社の社長

 

男勝りのべらんめえ口調や、危険を顧みずにスラムに乗り込んでいく度胸は

 

やはりこれまでテレビ朝日で見せた米倉涼子そのもの

 

それがいいのか悪いのかは最終回まで見ての判断

 

 

テレビ朝日の米倉涼子主演作品とちょっと違うのは、新人の部下がいるということ

 

テレビ朝日では一匹狼でチームがあってもプロ集団という印象だったが

 

今作では新入社員の松本穂香とのタッグで依頼を遂行するために奮闘する

 

当然松本穂香の成長ストーリーの側面も生まれてくる

 

会社のメンバーは広島弁の遠藤憲一さんを筆頭にほぼヤクザ、仕事は肉体労働ばかりで

 

完全に騙されたと思っている松本穂香が、この仕事のやりがいを感じるまでの変化が見所になる

 

 

基本的には、海外で亡くなった方とその遺族が1話ゲストで出演して

 

米倉涼子の奮闘ぶりと並行して、その家族の感動物語を紡ぐ形になりそう

 

 

そんな中で第1話でちょっと気になったのがその感動物語の部分

 

亡くなった葉山奨之は、迷惑ユーチューバーとしてバイト先の調理場で裸で体を洗うなどして

 

両親に迷惑をかけて家を飛び出した末に海外で命を落としたという設定

 

終盤に、葉山奨之が子供の頃に父親の杉本哲太が話をしている回想シーンが描かれて

 

自分は若い頃に貧乏で、アパートの炊事場に水をためて風呂代わりにしたもんだという話

 

そのぐらいお前も苦労しなければいけないということになるのだが

 

それと、バイト先の調理場で裸で体を洗うのとを同じにして

 

父親のことを思っていたかのような親子愛にもっていこうというのはさすがに無理がある

 

まるで迷惑ユーチューバーを援護するような描写はするべきではなかった