『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』 | なにわの司法書士の徒然草

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フジテレビ(東海テレビ制作)土曜23時40分のドラマ

 

『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』

 

 

連続ドラマの場合、どうしても第1話は、ドラマ全体のテーマを説明する必要があるために

 

そのことを強調し過ぎて逆に興味を損なってしまうというケースがままあるのだが

 

どうもそのパターンにはまってしまったのかなという印象を受ける

 

 

ストーリーとしては、簡単に言うと典型的な昭和世代のダメ親父である原田泰造が

 

中島颯太との出会いで少しずつ自分をアップデートしていくという物語

 

ということで、第1話の冒頭から原田泰造のダメっぷりが次々と描かれていく

 

 

室長を務める会社では、「お茶は女の人が入れた方が美味しいだろう」とか

 

仕事が取れなかった男性社員には『男だろう、しっかりしろ』と叱責したり

 

ブラジャーをしている男性社員には変態を見るような視線

 

男尊女卑丸出しでパワハラ、セクハラ発言も当たり前の嫌われ上司

 

 

家庭でも、富田靖子さんが熱狂する韓流アイドルに「こんな女みたいな男のどこがいいんだ」

 

「男は男らしくしろ」と言ったかと思えば

 

息子の城桧吏がメイクやネイルをしているのを見て「気持ち悪い」と言い放ち

 

城桧吏が仲良くしている中島楓太がゲイだと知ると、慌てて手を引き離したりしてしあう

 

もはや亭主関白を通り越して、自分の理解できないものは受け入れられない差別人間

 

第1話では、長女の大原梓の人となりはほとんど描かれなかったが

 

次回予告では、腐女子の大原梓を理解しようとBLの世界に飛び込む原田泰造の姿

 

 

第1話は、こんな人間として欠陥のある原田泰造にも明るく接してくれる中島颯太のおかげで

 

「ゲイの友達ができる」というアップデート完了

 

城桧吏に謝罪することで、少しは距離が近づいた様子

 

こうして次回以降も少しずつ偏見や軽蔑を取り払って、アラフィフ親父が成長していくのだろう

 

 

ただ、これが面白いのかというと全く別の話で、単に原田泰造がアップデートするだけでは

 

面白くないし、原田泰造自体もそれほどハチャメチャに描かれているわけでもない

 

本来ならば主要登場人物がどんな人物なのかを描いていくべき第1話が

 

ほぼほぼ原田泰造と中島颯太の話だけで終わってしまい、2人以外の登場人物が

 

ほとんどそのキャラクターを出せないまま終わってしまっているのも気になる

 

もう少し周囲の人物にもスポットライトを当てて魅力的に描いてもらいたい

 

 

原田泰造が座っている会社の椅子が今流行りのAKRACINGのゲーミングチェア

 

家庭の子供たちの椅子だったり、IT系の企業であれば違和感のないところだが

 

昭和親父の原田泰造が座っているのはかなりの違和感があった

 

そうなのかなと思いつつ気にして見ていると、やはりAKRACINGのCMが流れた

 

スポンサーの関係でその商品をドラマ内で使用しないといけないケースは少なくないが

 

状況に応じて断る勇気も必要ではないだろうか