横浜みどり里山ウォーキング、今回は横浜市緑区鴨居の東側、東本郷周辺を訪ね歩いてみました。

 

横浜線の電車からも見えますが、小机駅から鴨居駅付近は線路の南側がすぐ高台になっていて、南向き斜面ひな壇に整然と墓地が並んでいます。この一帯が東本郷です。

 

高台になっているので、上から富士山、丹沢山塊、奥秩父、八ヶ岳、南アルプスまでパノラマ展望で見ることのできるスポットが何箇所もあります。その展望の雄大さに、きっと登山好きな方は驚かれると思います。

 

まずJR鴨居駅南口を下りたら左手に曲がります。古くからある有名な大手スーパーを通り、交差点をすぎると、すぐにお寺と墓苑が線路に沿った道沿いに並んでいます。交差点のかどにあるファミレスを過ぎ、最初の小道を右に登ると、すぐに竹林の急坂となり、古い墓石が並んでいます。

 

昼でも暗い竹やぶ、監視カメラが設置されています

 

夜は一人では歩けない~

 

これは肝試しにもってこいですね

 

江戸時代の墓地

 

 

この竹やぶを抜けると、すぐ上が東本郷第一公園なのですが、今回は来た道を戻り、さらに線路沿いに小机方向に向かって歩いていきます。ここから東本郷を時計周りに一周します。

 

最初のお寺が日蓮宗の本柳寺。ここには古い五輪塔があります。

 

 

そのお隣が林光寺です。入り口にはお地蔵さんが並んでいます。

 

林光寺入口

お大師様の石造

 

林光寺には昔、出羽三山に向かう修行者が打たれたという「奇利吹きの滝」(緑区遺産)があります。

 

奇利吹の滝

 

さらに歩くと「御嶽下」というバス停があり、すぐ上に古いお社があります。

 

御嶽社

 

何故か緑区には奥多摩御嶽神社の分社がたくさんあります。

もともとは同じ武州だったのか?

 

さらに行くと左手に県営東本郷団地が見えてきますが、反対の右手に本郷神社が見えます。本郷神社に向かう上り坂の途中に、綺麗に保存されている庚申塔があります。

 

頭上には太陽と月

 

足下には邪鬼

 

庚申の名前にちなんだ三猿たちの台座

 

さらに歩くと、道路の反対側に一里塚のお地蔵さんがあります。椿の生垣の陰にあるので見落としてしまうかもしれません。

 

椿地蔵一里塚

 

 

一理塚地蔵から少し戻って、「みどり養護学校入口」バス停から北(右手)に向かい、上り坂に曲がります。しばらく登ると美容院の横の角に庚申塔があります。

 

この庚申塔も綺麗に掃除されています

 

 

この庚申塔は今も道しるべになっています。このかどで右折して、しばらく行くと右手に舗装されていない細い坂道がありますが、ここが東本郷公園への入り口になります。

畑を通る小道で、初めてだと見つけにくいかもしれませんが、犬を連れて散歩している人たちがよく出入りするので、しばらく待っていればわかります。

 

細い坂道を登ると、南斜面に広がる東本郷公園に入ります。広くて緑の多い、綺麗な公園なのですが、人も少なく静かに散歩するには良いでしょう。

 

 

公園は日当たりの良い斜面になっていますが、どんどん上に登っていくと頂上に小さな公園と花壇があります。花壇は養護学校の方が世話しているのでしょうか、綺麗な花が咲いていました。

 

 

他で見るバラ園よりも綺麗に見えました

 

 

頂上の小さな公園が東本郷公園の出入口になります。住宅街の中にあり、方向を見失いがちですが、まっすぐ行くとケヤキ並木のバス道にでますから、並木バス道に沿って右に曲がり、西の鴨居方向に戻ります。

バス道をっすぐ歩いて、下り始めたあたりで左手に高い緑色のネット、右手に教会が見えたあたりで右折して坂を登ると、ぐるっと一周で、東本郷第一公園があります。

 

一見、普通の公園ですが、砂場の奥に展望台があり、眺望案内図が掲示されています。

 

東本郷第一公園から見た富士山

 

 

 

 

素晴らしい展望ですが、実は東本郷第一公園よりも、もっと素晴らしい展望スポットが近く(北西方向の東鴨居中学横の空地)にあります。

 

さきほどのバス道から見えた大きな緑色のネット、これは東鴨居中学のグラウンドで、来た道を戻って北西側の校庭ネットを目指して歩き、中学校の校門前を通り過ぎ、畑で行き止まりとなって、高台の端に出ます。ここが最高の展望スポットになります。

 

周囲をさえぎるものがなく、左から丹沢山塊、後ろに富士山、右手には奥多摩、秩父、八ヶ岳、天気が良ければ背後には南アルプスの北岳、間岳も見られます。日本の最高峰と第二位、第三位の山が同時にパノラマで見られる最高の場所ではないでしょうか。

 

東鴨居中学横の空き地からの展望(丹沢、富士山方向)

 

山の好きな人には応えられません。日本の最高峰、二番目、三番目が遠く一望できるのですから。

 

この展望スポット下にある細い階段の道は旧菅田街道です。ここから少し下ると、菅田街道地蔵があります。

 

旧菅田道の山道

 

旧菅田街道地蔵

 

 

ここで引き返して上り、先ほどの展望スポットから今度は反対側(南側)に下れば、大きなバス道(鴨居と菅田を結ぶ菅田道路)に出ます。ここを左折すると左側に馬頭観音、その横には親子カエルの石造があります。

 

 

ユーモラスな親子ガエル

 

少し行くと「東鴨居中学南側」バス停があり、ここでバス道を横断してさらに南に向かいます。

住宅街を抜けると畑の中の山道になりますが、ここ一帯は「鴨居原」と呼ばれる、鴨居のルーツとも言える高台の畑です。道沿いに鴨居原の庚申塔があります。

 

鴨居原の庚申塔

 

さらにいくと十字路に出ますが、直進すれば辻山、竹山団地、竹山橋にいきますが、ここでは右折をして「鴨居原市民の森」に向かいます。

 

 

鴨居原市民の森は斜面を利用した森林公園で、整備された山道が迷路のようにつながっています。

 

 

 

 

鴨居原市民の森

 

公園内の一番低い箇所を回る「奥の細道」沿に、古い石仏、墓石が並んでいます。

 

 

 

 

 

鴨居市民の森を一回りしたら、もと来た鴨居原の道に戻り、左右に下ることなく北の鴨居方面にまっすぐ進みます。道路は尾根道を直進です。

 

 

鴨居原農業専用地区の看板

 

 

鴨居原を抜けると住宅街に入りますが、そのまま直進すると突き当りが鴨居杉山神社です。

 

 

この案内板からの階段を下りていくと杉山神社の境内に出ます。

 

 

鴨居杉山神社の境内、大きな町内会館があります

 

子連れの狛犬

 

日露戦争の記念碑

 

杉山神社の前には天満宮があります。緑区遺産の古い絵馬が有名で保存されていますが、通常は一般非公開とされています。

 

 

 

 

 

 

 

杉山神社を出て、郵便局前を通ればすぐに出発点の大型スーパー、鴨居駅前に戻ります。

 

今回の東本郷・鴨居原一周コースは何といっても展望の良さがみどころですから、晴れた日に山歩き気分で行かれると良いでしょう。

 

健脚の方は鴨居原から辻山を経由して「ごはん塚」へ、さらに白山高校経由で四季の森公園、里山公園、新治市民の森を抜けて十日市場駅まで縦走することも可能です。