こひうた〜恋するやまと歌〜

こひうた〜恋するやまと歌〜

昔の人も今の人も、恋をします。
人を愛して結婚をして、そして別れがあり。
恋愛の様式に違いはあれど、恋する思い自体は今も昔も、変わらないのではないでしょうか。

昔の人の恋の思い、一緒に追体験してみませんか。

「やまと歌は、人の心を種として、よろづの言の葉とぞなれりける。」



古今集の仮名序で、紀貫之は言いました。

和歌とは、心から生まれた想いを、言葉に託したものなのだと。


「力をも入れずして、天地を動かし、目に見えぬ鬼神をもあはれと思はせ、男女の仲をも和らげ、猛き武人の心をも慰むるは、歌なり。」

歌の力、想いの力。



一緒に見に行きませんか?

【こひたび~恋する和歌の旅~】も随時開催しています。
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こんばんは。
ご無沙汰しております。
さやかです。


今日は7月7日。
七夕ですね。

旧暦では秋風が吹き始めてから、七夕がきますけれど、今日は梅雨らしいお天気の七夕になりました。(最近は暑いので、旧暦でもお盆前くらいだから夏の盛りですね)


昔、機織りは女性の仕事でした。

その中で、特殊な機織りの仕事がありました。ただ布を織るのではなくて、神様の衣服にするための布を織る仕事。

そのお仕事をする女性を、「棚機つ女」(たなはたつめ)と呼んでいました。


古事記にも、アマテラスさんが女性たちに小屋で機織りをさせている中にスサノオが馬を放っちゃったもんだから、女の子が機織りの器具が刺さって死んじゃうって話があります。

 

その機織りをする神聖な女性のイメージと、中国の七夕伝説(今の私たちが知ってる織姫と彦星の話)が合わさったのが今の七夕と言われています。



空を見上げるだけでなく、いにしえのロマンを感じてみるのにも良い日かもしれませんね。


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こんにちは、さやかです。

ご案内が遅くなりました。
次回の恋する和歌の旅~こひたび~は、

隠者文学の双璧、鴨長明兼好法師ゆかりの地


下鴨神社と吉田山を登る旅


下鴨



『徒然草』そして『方丈記』という、中学や高校で必ず習う随筆家の二人。

実際は随筆だけではなくて和歌も上手かったのです!

そして二人とも神社の神官の息子でした。
しかし、二人とも神官として後をつぐことなく、頭を丸めて出家、隠居生活を送ります。



そんな,どこか似ている二人の足跡と、和歌の話。
そして下鴨神社は恋愛の神社でもありますから、縁結びにまつわるお話なども取り入れて、楽しく遠足させていただこうと思います!



日時は
10月20日(日)午前10:30

阪急出町柳駅改札口にお集まりください。


ご参加費用は、
・やまと歌ひとことメッセージ(歌みくじ)
・お食事代
・旅のしおり


すべて込みにて、お一人様5,000縁です。


いつも見る景色を、昔の人はこんな風景を見ていたのかもしれない…とちょっと違う視点で見てみませんか??

お申し込み、お問い合わせはfugetu358★(→@)gmail.comにご連絡いただくか、

facebookのイベントページから参加するボタンを押してください。折り返しご連絡さしあげます。

すてきなご縁に感謝!
最高のおもてなしが出来ますように、精一杯楽しい企画にしていきますWハート

本日もお読みいただいてありがとうございました。
恋せじと御手洗河にせしみそぎ 神はうけずぞなりにけらしも(古今集・恋一・501)

もう恋はするまいと誓うためにした御手洗川の禊。神様はこの誓いを受け取ってくれなかったらしい。(だってこんなにも恋心は募っていくのだから)



こんにちは、さやかです。
風がすっかり涼しくなりましたね。秋の歌を読むのにふさわしい季節がやってきました。

秋というと何と無く物悲しい気持ちがいたします。

昔の人は飽きを重ねて恋の歌を詠むことも多かったので、ついつい、選ぶ方としても私はもう飽きられてしまったのですね…とか、そんな哀しい歌をピックアップしがちなのですが、今日はもう少し燃え上がるかんじの歌をご紹介します。



歌を見て行きましょう。

恋せじというのは、恋をする打ち消しの意思が入った言葉です。

打ち消しの意思というのは、○○しないようにしよう!という強い思いを指します。



この人は恋をしたくないのです。


最初から両思いということはあくまで奇跡ですから、恋心が強くなるにしたがって片思いの辛さを思わずにいられません。

その辛さを思うならば、いっそ恋はしない方が楽なのかもしれません。

昔のことですから、身分の違いもあります。この人が素敵だなと思った相手は、おそらく手が届かないような、声もかけられないような身分の高い方なのでしょう。

最初から叶わぬと分かっている辛い恋。

それならばいっそ、恋などせずにおけばいい。


そう神様に願いを伝えるために、京都は加茂の社。現在の下鴨神社にお参りに行きました。

神社へ行くとき、今でも御手水場で手と口を洗ってから境内へと入りますよね。

神社は神様のいらっしゃるご神域ですから、心と体を清めてから入らなければいけません。

因みに今は簡単に手と口だけですが、昔は、全身を水につけて穢れを落としてからでないと参拝できなかったそうです。



下鴨神社の奥には泉があって、そこから清水が流れて御手洗川(みたらしがわ)と名前がついています。

その御手洗川で禊をして、そしてお社で「もうこの想いを捨てます!」と宣誓をしました。


ところが、下の句は続けます。

神はうけずぞなりにけらしも

神さまは受けないままになってしまったらしい。

受けずというのは、もちろん、上の句で禊をして誓いを立てたことに対して言っています。

つまり、もう恋はしません!の宣誓が受理されなかったということです。

けらしは「○○したらしい」と、原因や答えを推理する時に使われます。

神様はどうやら宣誓を受理してくれなかったらしいというんですね。


どうしてそれが分かったのでしょうか。

答えは書いていません。
それでも、想像がつきますよね。

現実が宣誓と反対の状態になってしまっている。

自分の想いが誓いをしたあの時よりも、ずっと大きくなってしまっている。だから、あの時よりもずっとかの人が好きだ。忘れるはずのおもいだったのに。

やはり想いは忘れてしまうことができず、どんどんと、想いは膨らんでしまっている。


そんな、切ない恋の歌です。


忘れ草たねとらましを あふことのいとかくかたきものと知りせば(古今集・恋5・765)

忘れ草の種を採っていればよかった・・・。貴方にお逢いすることが、とにかくこんなにも難しいことだと知っていたならば。


おはようごさいます。さやかです。
朝晩はめっきり涼しくなりましたね。

今日は古今集の恋の歌から、終わってしまった恋の歌をご紹介します。



忘れ草は「カンゾウ」の昔の名前です。

こちらはヤブカンゾウ。きれいなお花ですね。
ヤブカンゾウ
楕円形ドットコム様よりお借りしました)


ウィキペディア「ワスレグサ」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AF%E3%82%B9%E3%83%AC%E3%82%B0%E3%82%B5



もちろん、和歌では名前が大切だから、使われています。


忘れ草、それは何かを忘れてしまう草

お月様へと帰って行くかぐや姫が、薬を飲んで浮き世のことをすべて忘れてしまったように、きっと辛かった記憶や、想う相手そのものの記憶を消してしまうのでしょうね。


(ちなみに、和歌の世界では似たものに忘れ貝という貝もあります。)

この歌の主人公は、その忘れ草の種を採っておけば良かったと嘆いています。



なぜでしょうか。

あふことのいとかくかたきものと知りせば


だからです。


「いとかくかたき」は何となく音のリズムがいいですね。

かたき
難きです。
逢いがたいのです。

それにいとかくがついています。
とっても!こんなに!です。



逢いがたいというと、まだ2割ぐらい逢えそうな気がしますが、

とっても!こんなに!逢いがたい!となると、逢える確率がぐんと低くなる感じがします。



おそらく、もう、逢えないのでしょうね。

何かハプニングがあって、それこそ出かけた先でばったり会うことでもないと、お逢いできないのでしょう。


だから、もし、もう逢えないってわかっていたならば、逢えないのが辛いと想うこの気持ちを忘れられる、忘れ草の種をちゃんと残しておけばよかった

だけれども、忘れ草を持っていない私は、あなたにもしや逢えるか期待し、やはり逢えないか落胆し、そんな辛い思いを繰り返し繰り返し感じているんだ・・・という、そんな歌です。



知りせば」と「ましを」というのは、小野小町の「夢と知りせばさめざらましをと同じ文法です。
○○だと知っていたならば□□していたのに(していなかったのに)と、「もしもあの時こうしていたら・・・」と夢想することばです。




こんにちは、さやかです。
台風一過、風が急に涼しくなりましたね。

先日、【こひたび~恋する和歌の旅~】秋を感じる奈良の旅にご参加くださった彩さんが、感想をシェアしてくださいました。

転載許可をいただきましたので、ご紹介させていただきます。



昨日、楽しかったですー!

奈良にいても駅から離れてしまっているお寺なんかにはなかなかお参りする機会がなくて……。

それぞれの寺社に関係する人物のお話とかを伺ってると
大昔に授業で聞いたとか、それこそ漫画で名前を知ったとか

そういう人たちがふわふわっと脳内によみがえって、
やたらリアルというか、

十市皇女って、こんなに飛鳥から離れたところに葬られたんだ…
と思うとちょっと切ない~~。

志貴皇子も、
山荘なのでずっとあの場所にいたわけじゃないだろうけど、

政治の中心から離れたところにいたのかなーとか思うと、


天智系皇子の立ち位置の微妙さとかを考えちゃいました。



その息子さんも……成り行き上天皇になっちゃったりした挙句


おくさんと子供を亡くして……。




権力の世界ってやっぱり怖いなぁって。


(藤原氏がえげつないってだけかもしれないですけどね~~)




惜しむらくはやはり天気でしょうか。


カンカン照りのほうが個人的にはキツいので昨日くらいの雨模様の
方が
楽といえば楽だったのですが、

せっかくいただいた資料が雨と湿気でふにゃってなっちゃって!

きぃぃぃっ! って(紙類が水とかでふにゃった後に、
妙にパリッパリになっちゃうのが苦手というか……)


うん、そのくらいです。




サロンでのゆかさんの個人鑑定もとてもよかったです。


いい結果が出たから、というわけではなく(いや、
それもあるけど)
カードの説明とか解釈とか、そういうのがすごくわかりやすくて。

鑑定の後で下の部屋で伺った惑星との位置関係の話とか、

おおおお! って、興味をそそられました。


久しぶりに長距離を歩いたので、
もっと今日はあちこち痛いかなと思いましたが
割と平気なようです。

昨夜のほうがだるかったかな?



……どうしよう、明日、すごい筋肉痛来たらwwww


と、そこが怖いですw


彩さん、楽しんでいただけたのが伝わる、とってもかわいらしいメッセージをありがとうございますバラ

彩さんは、私がやっているもう一つのお仕事(占いとスピ系)のお客様なのですが、こちらにも興味を持ってご参加くださいました。

元々文筆業をされている方なので、話題も豊富だしかわいいし、もう!

この、天真爛漫さが、私、大好きです!

ご縁を重ねていただけてすごくうれしい!!

彩さん、ありがとうございますにこWハート



彩さんは奈良県にお住まいなので、もう何度か行かれているのかなと思っていたのですが、

やはりこういう渋めの所って、いこう!って思わないと行けない場所なのかもしれないですね。

距離も近いしいつでも行けるからいいやーって言って行っていないところ、私にも身に覚えがいくつもあります。



そして、彩さんは今日のたび日記をブログにアップしてくださっています!
そちらも重ねてありがとうございます!

すてきなブログ記事はこちらからドウゾ★



薔薇(オレンジ)せっかくの和歌のブログなので、歌もご紹介薔薇(オレンジ)

夜すがらの野分の風の跡見ればすゑふす萩に花ぞまれなる

夜通し吹いていた野分の風の跡を見てみると、風で押し倒されて伏している萩には、花がもう少ししか残っていない。

野分(のわき)は台風のこと。
台風一過で今は晴天なのでしょう。それでも、枝が倒れ伏している萩は昨日の暴風を思わせます。そして、萩の花は風で散らされ、まれにしか残っていない。

そんな、台風の翌朝の様子を生き生きと描写した歌です。