天一天上は、
「てんいちてんじょう」
と読み、六十干支で

癸巳から戊申の16日間をさし、

お掃除すると良い、

とされています。

 

 

それはなぜなのか、

詳しくお伝えいたしますね。

 

 

天一天上の16日間は、

天一神さまが天界に上る期間

になります。
 


その天一神さまとは

方位方角を司っており、

天と地の各方位を
規則的に巡っています。

 

《天一神が巡る周期》

己酉から甲寅➡北東

乙卯から己未➡東
庚申から乙丑➡東南

丙寅から庚午➡南

辛未から丙子➡南東

丁丑から辛巳➡西

壬午から丁亥➡西北

戊子から壬辰➡北

癸巳から戊申➡天上

 

 

天一神さまがいる方向に向かうと

触り・祟りがあるとされていますが

天一神さまが天に上がる

天一天上期間の16日間は、

どの方角に行っても

支障がないとされています。

 

つまり、旅行やレジャーはもちろん、

お引越しにも支障がない時期

ということになりますね。

 

 

 

平安時代には、

目的地に向かう際、

真っすぐ進めたら早いのですが
天一神さまがいる方角なら
その方角をさけ、

回り道をする、

一旦、さわりのない方角のある

知り合いや部下の家に行き

そこから目的地にむかう

「方違え(かたたがえ)」

という習慣がありました。



ちなみに大阪府堺市には

方違神社(ほうちがいじんじゃ)があり
今も引っ越しをされる方や

旅行業の方に信仰されています。

 

 

 

 

さて、天一神さまが

天界に上られている間、

地上には、

日遊神(にちゆうしん)さまが

代わりに降りてこられます。

 

 

 

この日遊神さまは、不浄を嫌う、

つまり、きれい好きなのです。

 

天一天上期はお掃除した方がいい、

というのは、日遊神さまが

由来となっているんですね。

 

 

 

なお、この天一天上。

天赦日(てんしゃにち・てんしゃび)と

字が似ているので

よく間違えられますが

違う暦日なので、ご注意下さいね。