立原道造 風景の建築 | 右岸だより

右岸だより

 歳を取り、ヒマになりなり、昔やりたかったことを手掛けようと思っていますが、思うようにできません。そんな中で出来ることを探したり、出来るように工夫したりしてもがいている毎日を綴ってみたいと思っています。

立原道造 風景の建築 岡本紀子 大阪大学出版会

 立原は詩人であり建築家であるという。不思議に思い読んでみた。詩も建築も知らない世界なので難しかった。自らの想いの発露である詩と人を包み込み、安らぎを与える建築とは目指すことが同じだと納得した。私の中にある人を「文系」と「理系」に分けてみる気持ちが恥ずかしくなった。

 短命だったが死の前何年かは小さな週末の家「ヒヤシンスハウス」の設計に熱中したという。この気分はわかる。若いころ、隠れ家を作ろうといろんなことを考えた時期があったからだ。彼が到達した、片流れ屋根の構造も私の到達点と似ている。ヒヤシンスハウスが浦和に再現されているそうなので、機会があったら見てみたい。