インカの末裔と暮らす | 右岸だより

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 歳を取り、ヒマになりなり、昔やりたかったことを手掛けようと思っていますが、思うようにできません。そんな中で出来ることを探したり、出来るように工夫したりしてもがいている毎日を綴ってみたいと思っています。

インカの末裔と暮らす 関野吉晴 文英堂

 アンデス高地のフィールドワーク記録、主業はアルパカ牧畜だが、畑作も手掛ける。作物はトウモロコシとジャガイモだ。このため季節によって上下移住がある。ほとんど自活状態だ。家族関係、社会組織などよく観察されている。我々の目からすると貧しくも精神的には豊かな社会のように見える。

 写真が豊富なのも魅力的で、楽しめた。特に子供の観察が深く鋭い。3歳くらいから生業の一部を担い、かつ子供だけの社会を築いている。手伝い、子守りなんて言うレベルでない。地域社会を構成する重要なサブシステムだ。この記録は2000までだ。もう見られなくなっているのだろうな。