南鳥島特別航路 池澤夏樹 日本交通公社
いわゆる観光地でないところを著者の興味に従って訪ねるという旅行記。彼の興味は日本国土にある。そこでまず最果てを訪ねる。表題になっている南鳥島は東の果てだ。そして日本国量ではないが、日本列島の最北端、サハリン、さたには西表島、対馬、五島列島と続く。さらには湿原、高地観測所などだ。そこで自然を見、人間を見、世界を見る。彼の興味の変化についていくのが面白かった。当然ながら、私が行ったところはほとんどない。しいて言えば、わずかに五島列島だけは彼と同じような行き当たりばったりの旅をしたので共感できた。
