日本ハムの2022年ドラフト1位、達孝太投手(20)が5回を3安打無失点、4奪三振で3年目、2試合目の登板でプロ初勝利。奈良・天理高から高卒でプロ入りした投手の勝利は87年の小山昌男(近鉄)以来、37年ぶりとなった。

「結構打たれる覚悟でいったけど、初回を投げ終わって『意外といけるな』と。緊張も全然なくて、いつも通りにやることをやった感じ。ジャストミートされた球もなかったので、もう一つ、二つボールの質が上がれば、打者を圧倒できる」

最速152㌔も計測し、確かな手応えを口にした。1軍登板はプロ初登板先発で3回無失点に抑えた22年9月25日の楽天戦以来、実に739日ぶり。3年目の今季は2軍戦で7月2日から6連勝、特に直近3試合は計14回を無失点だった。

日本ハムOBのダルビッシュ有(パドレス)に憧れる身長194㌢右腕。入団時は体重88㌔だったが、現在は97㌔と一回り大きくなった。大阪・堺市立浜寺南中の卒業文集に「将来はメジャーリーガーになります。高卒後にドラフト1位になり、日本で5〜7年間プレーして、アメリカの球団と5年100億円の大型契約をし、最終的にサイ・ヤング賞を獲る」と記した中、順調に夢の架け橋を歩んでいる。

ただ、新庄監督はクライマックスシリーズ(CS)での”秘密兵器“としての起用には「おしっこちびると思う。いきなりそういう舞台にポンと立たせるのは嫌いじゃないけど、今年はそういう年ではないので」と否定。それでも、達は「来年は開幕投手をやりたいですね」と来年3月28日を見据えていた。


〜10/4付サンケイスポーツより抜粋〜