最後を空振り三振で締めくくると表情を変えず、グラブをポンと軽くたたいた。日本ハム・加藤貴之投手(32)が無四球の2失点完投で10勝目。9年目で初の2桁勝利をマークした。

「(相手の)宮城投手は良い投手なので、何とか粘り強く投げようと思っていた」

NPBシーズン最少与四球記録(11個)を持つ左腕は、直球は140㌔に届かなくても変化球を織り交ぜつつ、内角、外角、高低と抜群の制球力で投げ分けた。前回14日の楽天戦は2桁勝利を意識するあまり5回4失点で黒星。この日は「打者に向かっていく。そこだけでした」。今季最多125球の熱投で、首位ソフトバンクのこの日の優勝を阻止した。

京セラドームでの連敗が5で止まり、新庄監督は「生まれて初めて京セラで勝った気分」と声を弾ませた。23日の西武戦(ベルーナ)に勝てば6年ぶり、監督にとっては就任3年目で初のクライマックスシリーズ進出が決まる。「(早く)決めたいですね」と、ナインの思いを代弁した。


〜9/23付サンケイスポーツより抜粋〜