電光石火の攻撃で試合を決めた。ロッテは一回に先頭から9者連続出塁で8得点の猛攻。吉井理人監督(59)は打線のつながりに目を丸くした。

「いつも初回のビッグイニングを狙って打順を組んでいるが、うまくいった。10年に1回くらい(の出来)だと思う」

最大風速18㍍と強風が吹き荒れる中で、先頭の高部が左翼線二塁打を放つと後続もつながり8打数連続安打。松井に1死も与えないままKOし、一回だけで約35分の攻撃。ロッテ(前身を含む)が一回に8得点以上したのは1984年以来40年ぶりだった。

チームでは6月4日の巨人戦で小島が1イニング9者連続安打の屈辱を喫したが、打線が奮起。その後も得点を重ね、ともに今季最多の21安打18得点だった。ソトが3安打4打点、田村が3安打6打点を放つなど、パ最多タイ記録の6人が3安打を放った。

今季の打順は79試合目で78通り。この日は打率リーグ2位の岡と同4位の佐藤を休ませるなど、選手の調子を見極めて起用する。今季から試合前に打撃コーチとアナリストが、前日に先発出場した選手を中心に15分ほどの個別ミーティングを行っており、状態を把握。より良い起用を探り、7月のチーム打率.322はリーグトップだ。

この試合で主催試合の観客動員数は100万人を突破。38試合は昨季の41試合目を抜き、実数発表が始まった2005年以降で球団最速となった。7月は6勝2敗。2日に12.5あった首位ソフトバンクとのゲーム差は8まで縮まった。


①ロッテが一回に8安打で8得点。ロッテ(前身を含む)が一回に8得点以上したのは1984年9月16日の阪急戦の第2試合(9得点、西宮)以来40年ぶり2度目。一回のプロ野球最多得点は98年4月22日のヤクルトの13点(対中日)。

②一回先頭打者から8打数連続安打は球団タイ記録で、71年5月23日の西鉄戦(8者連続、小倉)以来53年ぶり2度目。初回先頭打者からの連続打数安打の最多は2003年7月27日のダイエーの10打数(対オリックス)。

③ロッテの1試合18得点以上は13年8月22日の西武戦(◯18−1、QVCマリン)以来11年ぶり。本塁打なしで18得点以上を挙げたのは、99年4月7日のダイエー戦(◯22−2、北九州)以来25年ぶり2度目。

④ロッテは6人が1試合3安打。パでは最多タイ記録で、08年10月1日の日本ハム戦(対楽天)以来16年ぶり6度目でロッテでは初。


〜7/11付サンケイスポーツより抜粋〜