山形のマウンドでも、西武・今井達也投手(26)ノ楽天に対する強さは変わらなかった。8回無失点の好投でチームを6月初の連勝に導き「ピンチでも関係なく、常にベストピッチを繰り返し投げていくだけ」ときっぱりと言った。このカードは今季4戦4勝を含め、2021年10月から13連勝と圧倒ぶりが光る。

一回先頭の辰己に二塁打を許したが、続く好調の鈴木大の粘りに根負けすることなく、速球を内角低めに決めて見逃し三振。四球を挟み、フランコと渡辺佳をともに二ゴロに打ち取った。

1点を先制してもらった直後の四回もピンチで頼もしかった。1死三塁で渡辺佳を懐への直球で浅い左飛に仕留め、浅村は鋭く変化するスライダーで空振り三振。相手に流れを渡さず、雄たけびを上げた。「イニング以上に三振をとるというのは毎試合の目標」と、毎回の8三振を奪い、両リーグトップの三振数を99にな伸ばした。

11日の広島との交流戦では7回2失点ながら黒星を喫し、チームは今季ワーストに並ぶ8連敗。最後の打者となった源田はヘッドスライディングの後にしばらく立ち上がれず、今井が涙を浮かべながら駆け寄ったシーンもあった。

それでもリーグ再開後のチームはこれで3勝2敗1分けと勝ち星が先行。自身は5月12日以来の白星となる4勝目(4敗)を挙げて星を五分に戻した。援護に恵まれないことが多かった先発の柱が辛抱強さを見せ「前を向いて一生懸命プレーしている。精いっぱい頑張る」と力強く宣言した。


〜6/29付サンケイスポーツより抜粋〜