西武は26日、松井稼頭央監督(48)が休養し、渡辺久信ゼネラルマネジャー(GM、58)が27日付で監督代行に就くと発表した。松井監督が就任した昨季は65勝77敗1分けのパ・リーグ5位で、今季もここまで15勝30敗の最下位と低迷。チームの成績不振の責任を取らされる形で、シーズン途中での事実上の解任となった。渡辺GM兼監督代行は交流戦初戦となる28日の中日戦(バンテリンドーム)から指揮を執る。背番号は72。


交流戦前最後の試合を逆転勝利で飾った直後、松井監督の休養が発表された。今季ワーストの8連敗中だった数日前から球団内で同監督の処遇について協議が重ねられ、最終的にこの日の試合後に監督交代との決断に至り、松井監督に通告。同監督も受諾した。

松井監督は2018年に現役を引退し、翌19年から西武の2軍監督に就任。22年には辻発彦前監督の下でヘッドコーチを務め、同年オフに満を持す形で1軍監督に昇格。監督修行を含め、球団としては史上最高のスイッチヒッターとして日米通算2705安打を記録したスター選手が監督になるまでの下地を入念に作ってきた。

しかし、就任1年目の昨季は5位。今季も新外国人野手のアギラー、コルデロが2軍再調整中という大誤算があり、最下位に低迷。球団内で同情論もある一方、その采配や若手育成の手腕に疑問の声も強く、シーズン途中で事実上の解任となった。松井監督は「結果の世界ですから。そういう思いを持って監督を受けさせていただいたわけですから、(休養という判断を)受け入れています。選手たちの成長には手応えを感じていたが、それを結果につなげることができなかったのは指揮官であり私の責任」と、荷物をまとめて球場を後にした。

2013年以来、11年ぶりに監督を務めることになった渡辺GMは「松井監督を慕っている選手もたくさんいる。ただ、勝負となると厳しさも入ってくる。(選手に)寄り添うことも大切だが、時には厳しく言うことも大切」とした上で、「11年前に(監督を)やめたときにはもう現場には戻らないつもりだったが、『この状況を打破するにはGMしかいない』と言われた。プロ野球人生を懸けて挑んでいきたい」と決意表明した。

コーチ陣については大阪・PL学園高の後輩で松井監督の参謀だった平石洋介ヘッドコーチ、さらにリーグワースト118得点の中で嶋重宣打撃コーチは全員が留任。1、2軍のコーチ陣の配置転換も行われない。結果として、松井監督だけが詰め腹を切らされた格好だ。

今季は残り98試合。この監督交代がチームのカンフル剤となるのか。就任初年度の08年に日本一に導いた渡辺監督代行の手腕が注目される。


〜5/27付サンケイスポーツより抜粋〜


ナベQさん、あの当時とはメンバーも戦力レベルも違う。結果的には変わらないと思うよ。

この戦力でよくやったと思うよ、稼頭央は。