楽天・平良竜哉内野手(25)が本拠地初スタメンを飾り、先制打を放った。

「気持ちで打とうと思っていた。めちゃくちゃ気持ちよくて興奮した」

0−0ね二回無死一、三塁。有原が投じた6球目。外角に沈むフォークボールを拾い上げるように左前へ運んだ。2年目の右打者が披露した技ありの一打に、昼下がりのスタンドは耳をつんざく歓声に包まれた。

試合前、スコアボードに目を見開いた。「6番・左翼・平良」のスタメン表示。「まさか相手は右投手なのち…(心を)グサッと刺された」。対右投手は開幕から4打数無安打。コーチ陣とは打撃指導で意見をぶつけ合ったこともある。なんとか抜てきに応えようと打席に向かった。

沖縄・前原高−九共大−NTT西日本を経て入団。170㌢、78㌔と大柄ではないものの、パンチ力が魅力。打撃を生かすため、2月の沖縄キャンプから人生初の外野守備に取り組んできた。

石原、ポンセと並んだ本拠地初のお立ち台。平日デーゲームながら2万4043人の観衆が詰めかけた客席からは、沖縄出身の平良に向けて指笛が響き「あの音には反応するし、あの音だけでもうれしい」と感謝した。今江監督も「もっと早い段階で先発出場していたはず」と資質の高さを再評価。期待の打者が”琉球魂“を胸に暴れる。


〜5/15付サンケイスポーツより抜粋〜