左のエースが目覚めた!!日本ハム・加藤貴之投手(31)は登場曲に使うシンガー・ソングライター、VOGの『Try  My  Life』が流れる中、九回のマウンドへ。2死から中村奨を二飛に仕留めると、表情を緩めた。

「持ち味は出せた。何とか勝ててよかった」

9安打の完封で今季初勝利を飾った。前日にプロ初完封の果たした北山亘基に続く2戦連続の完封劇は、球団では1995年のグロス、西崎幸広以来29年ぶり。四回を除く全てのイニングで安打を許したが、4つの併殺打などで切り抜けた。

昨季に取得した国内FA権を行使せず、4年総額12億円で残留。先発陣の柱だった上沢直之(現レッドソックス3A)が抜け「チームを引っ張る」と覚悟を口にする。3戦3敗でこの日を迎え「覚悟を持って」試合に臨み、自身4年続けて完封(5度目)を果たした。新庄監督は「練習の時から表情が暗かった。笑顔を取り戻してほしいと思っていたので良かった」と安堵した。

エスコンフィールド北海道の開業1周年を記念し、黒を基調としたユニホームで全8試合を終えて5勝2敗1分。1分けを挟んで4連勝を飾り、首位ソフトバンクに1ゲーム差に迫った。

同一カード3連戦3連勝は今季初。開幕18戦10勝は、新庄監督が就任して3年目で最速だ。貯金3も最多。指揮官は試合後に開口一番、「このユニホームをビジター用にしたい。この会見が終わったら(球団に)お願いに行きます」と上機嫌だった。


日本ハム・加藤貴が前日20日の北山(◯2−0ロッテ)に続いて完封勝利。チーム2試合連続で完投による完封勝利を挙げたのは、2022年6月22日のオリックス・田嶋大樹(◯5−0ソフトバンク)→同24日の山岡泰輔(◯5−0ロッテ)以来2年ぶり。日本ハムでは1995年7月4日のグロス(◯4−0西武)→同5日の西崎幸広(◯1−0西武)以来29年ぶり。


〜4/22付サンケイスポーツより抜粋〜