劇的な勝利に記念のウイニングボールが手元に届かず「結構寂しいです」と周囲を笑わせた。開幕2連敗を喫した楽天は延長十一回にサヨナラ勝利。監督初勝利を挙げた今江敏晃監督(40)は声を上ずらせた。

「ほっとも何も、興奮しすぎて訳が分からない。しんどかったけど、非常に印象深い試合となりました」

3時間56分の死闘を”秘密兵器“で制した。3−3の延長十一回無死一塁。代走にこの日1軍初昇格させた辰見を送った。投前犠打、右前打で1死一、三塁。小深田の定位置よりも浅い左飛に、三走・辰見が果敢にホームを狙い、ヘッドスライディングで生還した。

外野部門で3年連続ゴールデングラブ賞受賞の辰己もいるが、新たなタツミが誕生だ。福岡・香住丘高、西南学院大を経て入団2年目の内野手は昨年7月下旬に支配下登録され、50㍍走5秒7の快足が武器。指揮官は「彼だからこそ三塁コーチがスタートを切らせた」と明かした。記者陣から記念球の代わりに辰見の打撃用手袋を勧められ「汚いからいらない」とジョークを飛ばした。

小深田とお立ち台に呼ばれ、辰見は楽天10万㌽をゲット。使い道について「まずは小説を買う。推理、恋愛など幅広く、東野圭吾さん、有川浩さんらを読みます」と明かした。チーム切っての読者家が、指揮官の初白星に貢献した。


〜4/1付サンケイスポーツより抜粋〜


辰見になってるから、てっきり誤植かなと思ったら違う選手だった😅