エフタマ出身者のいるチームが駒沢大高校のみとなって、
駒沢大高―佐野日大高
の準々決勝は2−1で佐野日大に軍配が上がりました。
駒沢大高は昨年に続いてベスト8という結果でした。
素晴らしい成績だと思います。胸を張っていただきたいと思います。
ひとつ前の山学戦で鬼のような強さを見せた駒沢大高でしたが、準々決勝では負けてしまいました。あの、上手くて強かった駒沢大高がどうして負けたんだろうと不思議に思い、先ほど、録画していたゲームを見ました。
なるほどなるほど。
佐野日大、強いです。テクニック、スピード、パスワーク、スタミナ、いずれも駒沢大高に劣っていませんでした。かといって優っていることもない感じです。
テクニック的には駒沢、スピード的には佐野日大が優っていたように見えます。
総合力で考えれば、ほぼ同じ実力の二校が激突した感じでしょうか。
佐野日大の戦術は、ガッチリと二列の守備ブロックをゴール前に作り、バイタルエリアに敵攻撃陣を侵入させないとう超守備的なサッカーでした。またそれに対応出来るだけの1対1の強さ、球際の強さ、複数でのボール奪取、それらを支えるスタミナ等などを備えていました。
駒沢はラインを上げて、敵陣でドリブルとボール回しをしながらスペースに走りこみ、蹴りこんでいく超攻撃型スタイルです。
見応えのある素晴らしいゲームでした。
駒沢の超絶なテクニックサッカーをもってしても佐野日大の頑丈な守備ブロックをこじ開けられません。何度も何度も絡め取られ、佐野日大のスピードのあるカウンター攻撃に晒されます。しかし、その鋭いカウンター攻撃も駒沢自慢の守備陣ががっちり絡めとります。
典型的な戦うサッカーと守るサッカーの対戦でした。
後半10分過ぎ、精神的に攻め疲れが見えた時、駒沢はテクニシャンの19番を投入してきました。
その数分後、ヘッドでつないだボールがゴール前の19番に届きます。両サイドに相手DFを従えながら、反転してシュート。ゴール左に決まります。先制は駒沢だったんですね。
しかし、その数分後、キーパーからのロングフィードが駒沢ゴール前に届き、ヘッドでの競り合いに佐野日大FWが勝ち、ゴール左前転がったボールを素早く走りこんで蹴りこんで1−1。駒沢のDFが一瞬、ボールウォッチャーになってしまいました。
1−1のまま、ゲームはアディショナルタイムを迎え、残り2分というところで、佐野日大が決勝ゴールを決めます。
佐野日大の戦術は、勝つためには大変有用な戦術です。同等の実力なら、引いて守るサッカーのほうが圧倒的に勝ちやすいのではないでしょうか。カテナチオのサッカーです。
駒沢はそうと知りつつ、積極果敢に攻め続けました。これはこれで素晴らしいサッカーでした。すがすがしいです。
さてさて、この佐野日大がどこまでいくか、注目したいですね。
駒沢大高のみなさん、お疲れ様でした。