悲しい話なんで、そういう気分じゃない人は、またね~。


それでは。

毎年この時期になると、I さんの事を思い出す。


I さんは昔、南部が国立に行ってた時の上司で、事故で亡くなった。


その日、僕は事務所に帰ろうと車を運転していた。


とある交差点でメチャクチャに壊れて路上に転がったバイクと救急車を見た。


なぜか、その時 I さんだとすぐ思った。慌てて事務所に電話を入れてIさんを呼んでくれと言った。


普段なら「もう帰りました」って笑われるところだか、僕が物凄い剣幕だったらしく、携帯で呼んでくれた。


しかし電話に出たのはIさんではなく、救急隊員だった。


上司は行くなと言ったが、僕はどうしても納得がいかなくて、I さんに会いに行った。


病院の霊安室で、とてもきれいな死に顔の I さんの頭を奥さんが、涙をポロポロ流しながらずっと撫でていた。


今でもあの光景をはっきりと思い出す。


人は悲しいくらいに簡単に命を落とす。


これから年末の忙しい時期を迎える。車やバイクの運転をする人は本当に気をつけて欲しい。


多くの悲しみを、一瞬の判断が呼ぶ事を知っていて欲しい。


 I さんの命日になるといつもそんな事を思う。