最後の証人(保安官) | 法律翻訳ネタと変人観察日記

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その他、食事日記やどうでもいいネタもあります。統一感のないブログですがよろしくお願いします。

最後の証人はドウェイン・ルーニー保安官事務所職員でした。


Would you state your name name, please sir?

お名前を述べていただけますか?


DeWayne Looney.

ドウェイン・ルーニーです。


And your address?

ご住所は?


Fourteen sixty-eight Bennington Street, Clanton, Mississippi.

ミシシッピ州クラントン、ベニントン・ストリート1468番地です。


How old are you?

年齢は?


Thirty-nine.

39歳です。


Where are you employed?

どこにお勤めですか?


Ford County Sheriffs Department.

フォード郡保安官事務所です。


And what do you do there?

そこでのお仕事の内容は?


I´m a dispatcher.

連絡係です。


Where did you work on Monday, May 20?

5月20日の月曜日にはどういう仕事をなさっていましたか?


I was a deputy.

保安官助手でした。


Were you on duty?

勤務中だったのですか?


Yes, I was assigned to transport two subjects from the jail to court and back.

はい。2人の被告人を拘置所から裁判所へと護送し、しかるのち連れ帰る任務についていました。


Who were those two subjects?

その2人の被告人とは?


Billy Ray Cobb and Pete Willard.

ビリー・レイ・コッブとピート・ウィラードです。


What time did you leave court with them?

その両名を連れて法廷を出たのは、同日の何時ごろですか?


Around one-thirty, I guess.

1時半頃だったと思います。


Who was on duty with you?

一緒にいた勤務中の職員は?


Marshall Prather. He and I were in charge of the two subjects. There were some other deputies in the courtroom helpin´us, and we had two or three men outside waitin´on us. But me and Marshall were in charge.

マーシャル・プラザーです。プラザーと私はその2人の被告人の担当でした。法廷には他にも手伝ってくれる保安官助手がいたほか、外では2人、ないし3人の保安官助手が我々を待っていました。しかし、2人を護送していたのは、私とマーシャルのふたりだけです。



【解説】

今回は説得責任(Burden of Persuation)について触れます。(今回のあらすじとはちょっとずれるかもしれませんが)

訴訟当事者が事実関係を争うときに自らの主張の裏づけとして証拠を提出するのですが、相手方訴訟当事者が事実関係を争わないときには、証拠提出責任はなくなります。

しかし、主張する側が自己の主張事実について陪審および裁判官を納得させる責任は残っています。

被告側が犯罪事実について争わない場合は、検察側には証拠提出責任はなくなりますが、それでもなお、被告が有罪であると陪審を納得させる説得責任はあります。

よって、検察側は自己の主張する事実について証明しなければなりません。