証言証拠 | 法律翻訳ネタと変人観察日記

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今日は、事件当時、現場に居合わせた清掃員マーフィの証言内容を紹介します。



Murphy he had noticed a black man peeking out of a small closet some forty feet away.

マーフィーは10数メートルほど離れた小部屋から、黒人の男が顔を突き出しているのに気がついた。


Then when the boys came down, the black man just stepped out and opend fire, screaming and laighing.

それから2人の男達が階段を下りてくると、例の黒人男が小部屋から飛び出して、大声で叫んだり笑ったりしながら発砲し始めた。


When he stopped shooting, he threw down the gun and took off.

銃を撃つのをやめると、黒人男はその銃を投げ出して、走って逃げた。


Yes, that was him, sitting right there. The black one.

そうです。あのときの黒人男です。あそこに座っている黒人男に間違いありません。



【解説】


証言証拠(Testimonial Evidence)について


裁判手続きにおいて立証するために、証人(Witness)によって証言された内容をさします。


証人は宣誓の上、証言を行い、その証言内容は記録に残されます。


法廷に召喚される証人は審理前段階(Pretrial Stage)で証言録取書(Deposition)を取られていますが、審理前段階の証言と本審理での証言は必ずしも一致していなければならないわけではありません。


証人は直接見聞きしたことのみを証言しなければならず、証人の推測や考えを述べることは禁止されています。

また、他人から伝え聞いたことも証言できません。


証人が偽証した場合には、処罰されます。