ぶらぶら散歩 記憶に蘇る海の歌


王子が岳の麓、海岸線を走る国道430号線通称「王子マリンロード430」を久しぶりにドライブしました。

 瀬戸内海の多島美が一望でき潮風が心地良く、若い頃は愛車のナナハンに跨り何度も訪れていたお気に入りの場所です。
 何時もの場所に愛車を停め、ガードレールを飛び越え砂浜に降り、お気に入りの岩に腰を下し缶コーヒー片手に遠く行き交う船や砂浜で遊ぶ人々を無心に眺めている時間が好きでした。

 遠くに入道雲が沸き立ち、波打ち際からは波音と共に子ども達の歓声が聞こえてきました。 
当時の古い写真を捜してスキャンしました。
写っている子ども達は中年になっている事でしょう。



お気に入りの場所で夏の海を眺めていると、遠くの海水浴場からか風に乗り歌声が聞こえて来ていました。
当時の流行りのポップスや演歌が潮風に乗って時に大きく、時には波音に混じり合い聞こえてきました。

今でも記憶しているのは谷村新司さんの歌声でした。
その場では曲名が判りませんでしたが、谷村新司さんの伸びやかな歌声が潮風に乗り聞こえてきました。
後から調べると「少年の墓」「小さな肩に雨が降る」「スーパースター」という曲でした。 

過ぎ去った時や別れの哀しみを歌う曲の様に感じ、当時は随分寂しい曲だなと思いあまり好きにはなれませんでした。


谷村新司さんは去年の10月に亡くなりました。

 時が流れて、私は歳を重ね今再びあの日の歌声を聞いて見ると過ぎ去った時を歌う歌詞が心に響きとても好きな曲となりました。
 「少年の墓」は、海の情景が目に浮かび、海を見ると心の片隅に流れて来るような大好きな曲です。


 歳を重ねてもキラキラとした少年の様な目をした谷村新司さんは亡くなってしまい、この世を去り、新しい曲は二度と聴くことができなくなりとても残念です。

谷村新司さんさようなら。そしてありがとう。

 今年の夏の浜辺にも新しく今を生きる若者達の曲がながれる事でしょう。 
キラキラと輝く波間から聞こえて来る夏歌は青空と高くそびえる入道雲と混じり合い多くの人の心に夏の思い出として永く残ることでしょう。 



夏はいいなぁ。
以上です。