昨日、衝撃的な出来事が起こりました
私の母は数年前から介護施設に入所しており、父は去年から入院しているのですが、このコロナ禍で、両方とも直接会えない状態が続いておりました。
私も親と会えないし（スマホでは会えていた）、それ以上に両親同士がお互い会えない状態だったのです。
病院から一歩も出られずにいる状況で、精神的に不安定になることもあったのですが、この度ようやっとスマホの画面越しで両親を会わせる機会を設けられました。
（母親側の面会（スマホ越し）の申し込みをして、その日程に合わせて父親側の直接面会も申し込み、父親と直接対面している状態でスマホで母と会うという段取りでした。）
予め会わせるということは言わずに、せーのでLINEのビデオ通話で対面してもらいました。
びっくりしたようで、でも特に話すことって出てこないですよね。
「元気か？」とか取り止めのないことを言ってたら
母親が父親に向かっていきなり
「愛してるよ〜
」
って叫んだのです。
私は父親側で対面していたのですが
（母親側には施設のスタッフの人がタブレット端末持って側にいてくれている状態）
びっくらこきましたぁぁ
生まれて初めて母親の口から愛の言葉
を聞きました。
親の期待にそったお見合い結婚だったこの2人には真の愛はないとまで思っていたのです。（←ヒドい）
そうはいっても、夫婦のことは当人にしかわらかないし、例え子供にすらわからないです。
しかし、次いつ会えるかわからないと思ったのかなんなのか
ここでこのセリフを臆面もなく言える母親のなんと清々しいことか。
今まで見てきた中で母親は今が一番すっきりとしているように見えます。
寝たきりで胃瘻を付けてるんですけどね。おまけに幻覚とお友達。
教育熱心でキツイ自分の母親（私にとっての祖母）に抑圧され、母自身が本当にやりたいことをやれてこなかったことも多かったと思います。
親の期待にそうように進学・就職・結婚をして、なにか後ろ指さされることを極度に恐れる性格でした。
それなのに、自分の娘は進学・就職まではうまいこといったと思ってたのに後半で大どんでん返しがあって、結婚もしない孫もいないというこんなはずじゃなかった状況になってしまい、自分の身体も自由が利かない。
でも、人間、どんな状況であっても自分の心持ち一つで天国にも地獄にもなりうる。
それは物や人に頼らなくってもできるのです。
それを母に見せてもらいました。
エゴやプライドを捨てて愛を叫んだ母はとても輝いていました。
おそらく、私が一生で一番、母を尊敬した瞬間です。
母はミッションをやり遂げました。
さて、その愛を叫ばれた父はどうしたかというと。。。
「そうか」
の一言
チーン
それはないやろ
お父さん、ドイツにいる時は友達とハグもするし挨拶の頬キスもするのに（これも娘の私からすると衝撃だった）、お母さんにはその態度かい
そこで私が
「お母さん、ドイツ語で愛してるって言ってあげて。覚えてる？」
と言ったら
母は
”Ich liebe dich."
とちゃんと言ってくれました
ドイツ語ちゃんと覚えてる。幻覚見えたり痴呆もあるのかと思っていたけど、実はボケてないよね？
そしたら父も
"Ich liebe dich"
と返事してくれました。
ドイツ語ならできるんか〜〜い
変な夫婦。
とはいえ、
パートナーに向かって
「愛してるよ」
って叫べるってすごいことだと思います。
例えばパートナーに
もうこの瞬間しか会えない
なにか一言しか残せない
となった時
なんと残しますか？
「愛してるよ！」ですか？
「あんたなんか大嫌い！」ですか？
それとも無言、ですか？
もし「あんななんか大嫌い！」
だったとしたら、速攻別れることをお勧めいたします
嫌い嫌いも好きのうちとかそんな悠長なことではなくて。
嫌いな相手と一緒にいることほど、エネルギーの下がることはないですし、時間の無駄ですからね
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両親の関係性がこの様に進展したのは、春分に私自身が自分の執着を海に返したからかも。。。
だって執着しているものの中に「親への執着」もはいっていたので
