Amaranaの瞑想会でこの映画を観ました。
古代ローマ帝国にいた女性天文学者ヒュパティアの話。
哲学者でもあり、数学者でもあり…、要はオールマイティな人です。
中世で言うところのレオナルドダヴィンチのような感じかな。
映画の内容は、エジプトの宗教、キリスト教、ユダヤ教の宗教対立もさることながら、女性が知性を顕すと異端なもの「魔女」といわれて公開処刑のような形で抹殺されてしまう…。
いろんな観点から観られる映画でした。
何が正義かは十人十色。
宗教対立も、魔女のことも、今の現代と何が違うんだろう。
今も同じじゃないかと思いました。
今は女性進出が進んできているとはいえ、やはり「男性社会で男性思考で成り立っているなかで住まわせてもらっている女性」という観念がまだまだ拭えません。
映画をみてて、人類は同じことやってるよな〜、本当に進歩がないな、と思いながらもちょっとギョッとしたシーンは
ヒュパティアが、奴隷ダオスに
「奴隷のくせに!私の言うことに従え!」
みたいなセリフで怒るところでした。
ヒュパティアは、女性蔑視の中で理不尽な扱いを受けている被害者でもあるけど、身分社会の中では奴隷を人としてみない特権階級の人間であり、奴隷も同じ人間であり尊厳するべき存在ということには思いの及ばない加害者でもあるんだなぁと思いました
そういう意味では、ヒュパティアは意識はいつも宇宙に飛んでいて惑星の軌道のことばかり考えていても、やはりその時代の意識で生きていっている人間なんだな、と思います
なので、奴隷なのに頭が良くて、愛憎にまみれながらも自分の意思で行動するダオス君は素晴らしい
意識を宇宙に飛ばして地球を見下ろせば、人間のやっていることなどアリんこのよう。
このカメラワークも素晴らしい
日常で悩んでることがいかに小さいことかを知り、日々生かされていることにどれだけ感謝できているのだろうかと思わされました。