※1991年のオウム真理教がテレビ出演した番組による悪影響

 1991年のテレビ放送( 末尾にリンク有り)でオウム真理教が大々的に報じられた当時、様々な立場の人がいたはずである。それぞれの立場に対する悪影響を考えてみたい。



その1 教団を知らなかった人達

※テレビ放送を見て麻原彰晃に興味をもつ。( 知名度の飛躍的な向上達成 )

※坂本弁護士一家殺害事件(当時は失踪事件)への関与についての疑惑は、
〝 追及されないなら無関係だろう 〞と思い込む。

その中からオウム真理教に入信する人も出てくる。(当然、犯人だとは思ってもいない)




その2 教団在家信徒

※坂本弁護士一家殺害事件(当時は失踪事件)の疑惑は晴れたと間違って思い込む。

※事件への関与の疑惑から活動を停止していた者は再開するなどして、教団活動が活発化する(私筆者もその例である)。 
 



その3 教団出家信者

※坂本弁護士一家殺害事件(当時は失踪事件)には 教団は関与していないと信じて活動を続けていたが、「その通りであった 」 と間違って確信する。
(土谷正実林郁夫  などの例)

※これにより数少ない

〝 教団の犯行であったことを知る機会 〞

 を失ってしまう。





その4 教団上層幹部共の心境

●しめしめ犯行をカムフラージュ出来たぞ!
(坂本弁護士一家殺害事件の真犯人だったにもかかわらず、一切の質問・追及をされることなくテレビ出演できたことによる絶大な効果 )

●テレビのおかげで教団の知名度も新規入信者の数もうなぎ登りだ。莫大な資金が手にはいるぞ!

●これで今まで出来ていなかった様々な活動が実現できる。サリン製造プラントも実現できる見通しが立ったぞ!



 その後どうなったか?
 

信者の数は?
    約5000人(1990年)⇉⇉テレビ出演(1991年)⇉⇶

約12000人(1993年)⇉⇉約15000人(1995年)



その過程で

松本サリン事件、地下鉄サリン事件、VXガス襲撃事件   等の凶悪事件が多数発生。

( 松本サリン事件では無実の人を犯人扱いして報道する愚行がまかり通る )


 
 
 事件がオウム真理教の犯行であったことが明らかとなった後、

 テレビ局は、それまではもてはやして放送していた態度を、手のひらを返して一斉に批判報道に急いで切り替え、かつては散々教団を好意的に扱って放送したことをカムフラージュしている。

 なお、オウム真理教は徹底的に悪者でなければならず、自分達テレビ局がかつては麻原彰晃や教団幹部をもてはやして放送した事実、ひいてはそのことへの反省や検証を報ずることは、タブー視されている。


 テレビ局はこれらのことを検証するどころか、完全になかったことにするべくとぼけ倒し、その原因を自分達が作っておいて

「何で多くの若者が騙されて入信したのだろう?」

などと発言しているのである。


 改めて非常に多くの人が間違った情報に振り回されたにもかかわらず、その情報を撒き散らしたテレビ局の知らんふり加減にはあきれるばかりである。その卑怯な浅ましさを、読者の方々には認識して頂きたい。



《リンク集》