こんばんは、たまねぎカメラです。

 

今日はカメラマンの話。

 

私は今まで、未経験のスタッフをカメラマンとして育ててきました。

現在も、私の会社を卒業してフリーランスカメラマンとして活躍している人が何人もいます。

 

昔は最低賃金が安かったので、撮影技術を教えて、時間をかけてカメラマンとして育てることができました。

しかし現在は最低賃金が上がってしまったため、カメラマンを育てるということが割に合わなくなってしまいました。

 

具体的な計算式はこんな感じ

 

一人前のカメラマンの日当は1.5万円程度

そして撮影してきた成果物が100だとします。

 

未経験のカメラマン志望のスタッフを仮に雇ったとします。

1日撮影に来てもらったとしても、成果物は5程度しかできません。

一人前のカメラマンの1/20程度しかありません。

 

具体的には

1人前のカメラマンであれば、1日3000枚ほどのスナップ有効カット撮影できます。

アシスタントであれば、1日せいぜい頑張っても使える写真は100枚そこそこしかありません。

 

現在の最低賃金は東京都で1072円。

求人するのであれば、時給1300円くらい出さないと求人来ないでしょう。

 

1日の撮影が7時間だとすると1300×7=9100円

 

写真1枚当たりの仕入れ原価を計算すると

 

プロカメラマン

日当15000円÷3000枚=5円

1枚当たり5円で写真仕入れることができます。

 

アシスタント

日当9100円÷100=91円

1枚当たり91円で写真仕入れることができます。

 

成果物が少ないアシスタントは仕入れ原価高いです。

 

これが10年ほど前の時給800円くらいだったらまだ何とか仕入れ原価下げることができたのですが・・・

 

ちなみにカメラマンをある程度のラインまで育てるためには月に5日ほど練習させて、最低1年はかかります。

 

9100円×5日=45500円

45500円×12ヶ月=546000円

この間撮影して成果物が上がったとしても、プロカメラマンの3割ほどのパフォーマンスしか出すことはできません。

 

1年間で50万円以上投資して人を育てるより、プロカメラマン雇ったほうが効率が良いと感じませんか?

 

私自身は、このブログを書いていることもそうですが、人にものを教えるのは好きなほうです。

だだ、ここまでのリスクを背負ってまで、人を育てるのはどうかと考えてしまいます。

 

カメラマンを育てるには膨大な時間がかかってしまうのが問題なのです。

コンビニや居酒屋のアルバイトで2.3日研修すれば一人前になれる仕事であれば、給与払い続けられると思います。

 

これはどこの会社も同じことです。

未経験の人間がカメラマンになる・・・狭き門です。

 

仮にカメラマンになれたとしても、生計を立てらえるほどの収入を得られる人間はほんの一握り。

報われる業種でもありません。

 

どうしたものでしょう。