こんばんは。たまねぎカメラです。


小田原のADDressの家に宿泊しています。


昨日は、ADDressの会員さん2名と、一緒にお話させていただきました。
このような交流も、楽しみの一つです。

知り合いの不動産大家さんと一緒に小田原をめぐりました。
いったところは、ちょっと変わっていて、小田原地方裁判所に行きました。

競売物件を見ようと思っていたのですが、残念ながら、現在閲覧できる三点セットはありませんでした。
そこで、裁判の傍聴をすることにしました。
この裁判の傍聴。普通は原告と被告、裁判官の3名が準備書面をお互いに出し合い、裁判官が不明点を原告被告に確認。
その後次の期日が決定する。この繰り返しでそれほど面白いものではありません。
一番多いのが過払い金の返還訴訟。こんなのはそんなに面白いものではありません。

 

今回傍聴したのは、とても楽しい証人尋問。
民事事件で、離婚裁判の証人尋問です。
原告は女性。要は離婚してほしいのに夫は離婚を拒否。
複数回の調停を繰り返して話し合いを続けてきたのですが(傍聴していると、どうやら離婚調停3回ほど行ったらしい)
すべて調停不調に終わったらしく。裁判まで進んだようでした。

 

まずは、原告の女性が、今までの夫婦生活どうだったかを陳述書に沿って、雇った弁護士の質問に沿って、回答。
その後、被告の夫にその陳述に間違いがないか(反論するか)の確認をする。

 

具体的な陳述の内容は。
その女性と男性は、15年ほど前に別居。別居の理由は、金の先物取引などで、損失を出すなど、お金の問題。
実家の両親に借金を肩代わりしてもらうなど、今まで迷惑をかけていたようです。
それも100万円単位の投資の失敗を続け、愛想をつかした感じです。また、夫婦間暴力もあったようです。(この辺は、私が客観的に聞いている限り、夫婦間暴力はなかったような印象でした)

原告の尋問を要約すると

 

①複数回わたって、多額の借金をした。(その借金は親族に肩代わりしてもらったりした)
②夫婦間暴力があった。
③3回の調停を行ったにもかかわらず話し合いの場を持つことができなかった
上記の3点を理由に離婚を申し出たようです。(これは私個人の見解です)

 

原告の尋問について、被告の反対尋問は
①②③の点に関して

認める
原告の言うことが正しいと認める

否認
原告の意見が間違っていると反論する

不知
原告の言うことに対して、知らない。わからない

上記の3つの対応をしなければなりません。否認しなければ、原告の言っていることが正しいと認めることになります。
原告の反対尋問は

①の内容
認める
②の内容
不知
③の内容
認める

 

続いて夫に尋問
夫の主張は、家族が分かれるのはよくないのでよりを戻してほしい。今行っている株式投資も成功しているし、老後も年金があるので経済的に問題ない。
よって、離婚はしないでほしい。というような内容でした。
驚いたことに、夫婦間暴力に対して、明確な否認をしませんでした。(否認しないということは認めたということになるでしょう)
もし老後の資金に余裕がある。又は株式投資に成功しているのであれば、それを裏付ける証拠(例えば証券口座の残高リスト)や年金がいくらもらえるかわかるような資料を提出して、経済力があることをアピールするべきです。

しかし、傍聴席で聞いていると、本当に株式でいくら利益を出したかなど具体的な数字はわかりませんでした。

この裁判

原告は離婚したい
被告は離婚したくない

これでは、話し合いの着地点がありません。そこで原告は、金銭的な問題と夫婦間暴力を理由に離婚を切り出してきました。
しかし、被告側は、原告の主張に対して、おおむね認め、離婚しないで良い理由について、具体的な主張ができていません。
これでは、原告の主張が通ってしまうと考えます。

原告の筋書きを明確に否定していかないと裁判は勝てないでしょう。

傍聴してよい経験になりました。
この経験を何かの機会に生かすことができればいいと思います。