ある日のこと

「今夜、いくちゃん(ベース)送ったってや。

遅まで打ち合わせ(飲み)しようぜ」

と言われました。

 

京都のスタジオでの練習が終わって、打ち合わせして

車をとばして帰ると、だいたい深夜1時から2時

いくちゃんを送っていくと、プラス1時間

翌日の仕事に支障がでるレベルです。

昔の私なら、頼まれたら内心は困っても

「いいよ」と引き受けてしまっていましたが

 

生まれて初めて間髪入れずはっきりと

「無理」

と答えていました。

自分の声に自分でびっくりしていましたポーン

 

ドラムのばばちゃんは

「OKー。ならいつもどおりにしよっか」

とあっさり。

いくちゃんも

「大丈夫ですよー。」

と笑っています。

 

へっ?

 

断るってこんな簡単なこと?

 

ややこしく生きてきた私には、本当に

目からウロコ

 

このバンドでね、こういうことが

しょっちゅうありましたの。

本音でしゃべる方がいいよっていう場面。

 

それからは

「こう言ったら、相手はこう思うかしら?」

とか、そんなのは全く思わずに

感じたまま、自分が思ったままでバンド活動を

やってきました。

 

気をつかうばかりで、「相手を信頼する」のと

「自分のことを信じる」これができていなかった

ですね。

 

人様の前で歌うって、自分をさらけだすことでも

あって、その怖さから逃げないようになるまで

何度もダメだしされたのかもしれません。

 

内面改革などとたいそうなテーマで書き始めて

迷走しましたが滝汗バンドの1年を振り返る

懐かしい時間でもありました。

 

私はそれなりに歳もいってますし

いろいろと経験もしてますし、バンド活動を始める前までは

54歳の大人ってまあこんなもんかという思いが

ありました。

 

でも、普段の生活と全く違う環境に身をおくことで

より柔軟な思考ができるようになったと

思います。

 

尻込みせずに飛び込んでみてよかったです。

 

昨夜はドラムのばばちゃんが東京にひっこす前に

最後にメンバーがそろった日でした。

笑顔で送ってきました。

 

Good luck!ばばちゃん