エピローグ(狼と香辛料) | tamakohanさんのブログ
2011-07-09 08:23:05

エピローグ(狼と香辛料)

テーマ:小説・ラノベ

狼と香辛料の最終巻。
デバウ商会の内紛に巻き込まれてから3年後の話という事みたいです。しかし巻頭の導入部分の犬のエネクの一人称になってる短編だと、本編2巻の金の密輸にノーラを巻き込んでから5年という事になってるような。
まあ犬の言ってる事だし。

エピローグでは、ヨイツに近い温泉地のニョッヒラにロレンスが店を建てているという事になってます。
まだちょっと雪が残る頃に内々の完成お披露目式を開こうという所に、ホロが今までのエピソードでお世話になった面々、それも女性だけに招待状を送付してロレンスが焦るという話です。

声がかかったのは登場順で言うと、元羊飼いで金の密輸をホロ達とやって、今は伝染病で壊滅寸前だった町で司祭をやる羽目になったノーラと、ホロに想いを寄せる商人と争う事になった街にいた鳥の精霊のディアナと、ホロを借金のカタにしようと持ちかけてさらに裏切ろうとして、その後に色々縁があってロレンスが命を助けることになった商人のエーブと、村の存続をかけた争いに巻き込まれて、それでも亡き司祭の意志を継いで村に残って戦う事を決意してホロ達に助けられたエルサと、従軍司祭として従軍していたのに恋人だった部隊長とは危険な状況になったために別行動を取るようになって、その隊長の訃報を聞いて彼から聞かされたという天使の伝説を追い求めてホロ達に出会って、伝説の正体と自分の命を救ってもらったフラン。
以上5名。
ラノベにありがちなハーレム状態かと思ったけど、ロレンスに好意を寄せてるのはエーブだけですな。

エピローグ本編の前の短編は、招待状を貰った5人をエーブが拾って連れて行くという展開です。
この5人の中で、エーブとフランはホロの正体を知らないはず。
はっきり狼の姿を見ているのはノーラとエルサの2人だけだけど、ディアナはそもそも人間じゃない鳥の人ですし。
最初にエーブがノーラを拾ってその次にディアナを拾って、エーブが席を外している時にノーラはディアナが人間ではないことを見抜きます。
そしてロレンスとホロが結婚するらしいという話になった時に、ノーラは好きな人はいないのかと聞かれて、勧められている人はいるけどぴんと来る人はいなくて…と答えて、はっきりと
「ロレンスさんではないですよ?」
という事だそうですよ?

エピローグ本編は
ホロがちょっと体調が悪いとか
ちょっと太ったとか
そういう伏線がありながら、ホロが妊娠しているというオチでしたが。

コルがロレンスの店で働くことになってさっそく優秀なところを見せているとか、本編のファンがにやつくような展開が満載だったりします。
ただし、みんながロレンスの店を訪ねてこれからお祝い、という直前で終わってるのがちょっと残念です。
今までの登場人物というと、デバウ商会の重鎮のウサギとかスヴェネルのミリケことハビリシ三世とかローエン商会のキーマンとかミューり傭兵団とか絵画商の羊とか、この面々が一同に会して会話を交わすシーンが無いというのはちょっと残念。

あと大問題なのは
まだヨイツに行ってません。
きっと二人の子どもが生まれてちょっと大きくなった頃に家族でヨイツ訪問をするのでしょう。
狼の子が多産かどうかしらないけど、男の子と女の子の双子で、それぞれ両親にそっくりな子供なんだろうなーと妄想中。
多分作者が獣耳スキーな事を考えると、女の子にだけ狼が耳が付いているのではないかと。



という所を妄想して、ニョッヒラの町で獣耳の女の子を育てるのって無理があるような。
急に読後の楽しい気分が薄れてきたような気がしたけど。
そういえば、ロレンスの店で働いてる女の人も人外の人が化けてるんだったか。
ちゃんとその辺りは抜け目ないって事ですね!

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