今日も一軒一軒歩いています。
周りはのんびりとした田園地帯で、今日は、春らしい陽気で気持ちがいいです。
菜の花も咲いていて鮮やかです。
ある農家では、菜の花の高さをきれいに切りそろえて出荷の準備をされていました。
今は、一束200円程度で売れるそうですが、90円になることもあり、価格変動に悩まされるそうです。
春休みに入ったので、おばあちゃんの農作業を手伝っている姉妹もいました。素晴らしいことです。
米を作っても全然儲からないが、何も作らないと草ぼうぼうになってしまうと困るので作っている、と言って田植えの準備をされている方もいました。
春の田園地帯を歩くといろんな発見があります。
同時に、農政の矛盾も感じます。
私はこうした田園地帯で生まれ育ちましたが、ちょうど私が生まれた翌年(1970年)から実施された減反政策は、現在では水田の4割に及んでいます。
田んぼの中を歩いていても、耕作を止めているところをよく見かけます。
コメの価格を維持するための減反政策で、約500万トン相当のコメの生産調整が行われる一方で、約600万トンにも及ぶ小麦を毎年輸入しています。
おかしな話です。あまっている土地で必要な作物を作ればいいはずです。
また、農業に従事されている方で65歳以上の割合は、6割にも及んでいます。
フランスでは、65歳以上の割合はわずか16%と言われています。
土地の高い先進国とはいえ、日本の農業には、もっとやれること、やるべきことがあるのではないかと思っています。
少なくともこれまでの農政の基本であった農産物の「価格維持」政策から、価格維持はしないかわりに(そのため農産物の値段は下がる)、一定の要件を満たす農家に、直接、財政支援を行う「直接支払い制度」の導入が、一つの解決策ではないかと思っています。
香川県のような小さいな県や地域では、認定農家や集落営農だけを支援対象とする現在の政策では、農業自体が廃れてしまうのではないかと心配しています。
世界の農政の主流は既に価格維持から直接支払いに移りつつあります。
日本の農家は、座して死を待つよりも、直接支払いに賭けてみる時期に来ているのではないかと思っています。
そのうち世界的な食料不足が訪れると懸念しています。
食料をどう確保するかは、国家安全保障の問題です。
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