「エスター ファースト・キル」(2023)

イザベル・ファーマン  ジュリア・スタイルズ

 

 

エストニアの精神病院に初出勤した芸術療法士は、成長ホルモンの異常で成長が止まった成人女性であるリーナに戦慄し、勤務することを断る。

リーナは自宅に帰る療法士の車に隠れて脱走し、行方不明の少女「エスター」に成りすます。

 

 

前作は知らずに見た。

 

リーナは狂暴なモンスターとして描かれているが、その内側は悲しみでいっぱいだ。

本人にその自覚はないだろうし、そう指摘されれば激怒するだろうけど、ものすごく、深く、悲しんでいるだろう。

その感情に蓋をして生きてきたから、あんなふうに噴き出してしまうのかも。

 

金品を盗んで欲求は満たされたと思うだろうけど、ほんとうに欲しいものはお金じゃないから、実はなにも満たされない。

ほしいのは愛、愛情、誰かを愛し誰かに愛されること、なんだよなあ。

 

あの家の母の判断はおかしいところがあるけど、夫と息子への愛情はあふれるほどにあったと思う。

だからそこに呼び寄せられたというか、まさかの出会いが実現してしまったのかなあ。

 

リーナの出生とか幼いころ、親のこととかを知りたいと思った。