「ミトンとふびん」 吉本 ばなな
「夢の中」「ミトンとふびん」 他 全6編。
「ミトンとふびん」
ゆき世と外山は結婚に反対していた互いの母親が亡くなったのち籍を入れ
極寒のヘルシンキに新婚旅行に訪れた。
人生はやりきれないことばかりだけど
生きているんだから生きていよう、だってまだ体も生きているし
という答えを毎回だして
ただそこにいるだけでいい
それが幸せということ。
そういうことを生きていれば何度も考える。
とくにつらいとき、苦しいときに考える。
そしてやっぱり生きるほうを選ぶ。
そういう人たちを乗せて地球はまわっている。
全編読みながら
「デッドエンドの思い出」のようなムードの本だ
と思ったらあとがきで
「デッドエンドの思い出」から20年の到達点である
ようなことが書かれていて納得。
また次の到達点の本を読みたい。
それを楽しみにしずしずと生きよう。