「約束された場所で underground 2」 村上 春樹
地下鉄サリン事件を起こしたオウム真理教の信者、元信者8人へのインタビューと
河合隼雄との対話。
小さいころから「自分は何のために生きているのか」と延々と考え込み
哲学→仏教→チベット密教→オウム真理教という道をたどる。
信者になると、自分にはよくわからないけどそうなんだろうと納得したり
疑問が浮かんでも汚れと思ったり
上から言われたことには従う「いい子」だったり
疑っていても納得すればすんなり受け入れたり。
上に逆らわず、素直に従う、「いい子」。
自分の疑問にすぱっと答えを出す教祖を崇拝してしまう「素直な子」。
そういう傾向は自分にもあるな、と思い愕然とする。
だって世の中そういうもんだったじゃない?
それが正しいとされてたじゃない?
まったくとんだ時代を生きてきたものだ。