「西の魔女が死んだ」(2008)

サチ・パーカー  高橋 真悠



学校に通えなくなった中学生の女の子が

祖母の家でひと夏を過ごし

元気な心を取り戻していく話。


原作が好きで何度も読んでたんだけど

私の脳内イメージそのままの世界が

映像化されててびっくりした作品。


和室がある洋館とハーブの咲き乱れる庭。

サンルームを通って外に出られるキッチン。

鶏小屋。

おばあちゃんのワンピースも

怪しい近所のおじさんも

女の子のかたくなな感じも

全部想像していた通りだったのが感動だった。

多少違うところもあったけど。


女の子は学校の女の子同士のあの独特の空気に

耐えられなくて

学校に行けなくなるんだけど

すっごくわかった。

今は大人になったから他の世界があることも

分かるんだけど

あの頃って教室しかなかったんだよね。

そこでちょっとはずれてしまうと

もうこの世に自分だけの気持ちになってしまう。

それが怖くてみんな「がんばって」仲良くしてる。

あの頃の気持ちを生々しく思い出してしまった。


あと「死んだらどうなるの」という疑問に

おばあちゃんが自分なりの答えをくれるのが

素敵だった。

決しておしつけがましくなく

子どもの気持ちをすくいつつも

自分の気持ちを話せるおばあちゃん。

私もあんなおばあちゃんになりたいものです。


最後の最後

おばあちゃんからのメッセージは

涙が自然にあふれてきます。