「まぼろしハワイ」 よしもとばなな


「まぼろしハワイ」

「姉さんと僕」

「銀の月の下で」収録



「姉さんと僕」


僕の両親は飲酒運転の車にはねられて死んでしまい、

その時母親のお腹にいた僕だけが

奇跡的に助かって

10歳上の姉にずっと育てられてきた、というお話。


「・・・何かをもう決めてしまっている姉さんの庭は

決して迷いで汚れることはない・・・(中略)・・・

普通はみんな自分の母さんにこれをやられているけれど、

親だから気づかないのだ。

そして次は妻に一生これをやられるのだ。」


僕の人生が実はお姉さんの思ったとおりに

進んで(進められて)いると気付いた時の僕の言葉。


そうだったのか!

と私もいまさら気がつきました。

確かに昔は弟、そして夫、今では子どもの人生を

自分の思ったほうに動かそうとしているのですね。女ってものは。