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民主党内からの「撤退圧力」に屈する形で大統領選から身を引く意向を表明したバイデン大統領。自身の後継としてハリス副大統領を推薦しましたが、指導力を疑う声も囁かれるハリス氏はトランプ前大統領の勢いを止めることができるのでしょうか。今回の無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』では国際関係ジャーナリストの北野幸伯さんが、ハリス氏が勝利する確率を考察。選挙戦は「確トラ」から「五分五分」になったとして、その背景を解説しています。
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:バイデン撤退!ハリスがトランプに勝つ確率は?
撤退のバイデンが後継指名。「不人気なハリス」はトランプに勝てるのか
全世界の裏RPE読者の皆様、こんにちは!北野です。
皆さんご存知と思いますが、バイデンさんが撤退を表明しました。そして、ハリス副大統領を後継指名しました。
バイデンさん、討論会でトランプさんに完敗した。その後も、ゼレンスキーを「プーチン大統領」と呼んだり、ハリスを「トランプ」と呼んだり…。
結果、民主党内で「バイデンおろし運動」が盛り上がり、結局撤退に追い込まれました。
メルマガ前号で、「オバマ元大統領もバイデンを見捨てた」という話をしました。それで、「バイデン撤退」のニュースを聞いて、皆さん驚かれなかったことでしょう。
さて、ハリスさん。彼女は、トランプさんに勝てるのでしょうか?「不人気だ」と言われていますが。
私は、彼女が勝てる可能性は50%ぐらいだろうと思います。
なぜでしょうか?
アメリカ社会が現在、「完全に分断されている状態」だからです。
どんな風に?
- 移民受け入れに賛成?反対?
- 中絶に賛成?反対?
- 銃規制に賛成?反対?
- LGBTに賛成?反対?
など。
民主党は、これら4つに「賛成」。共和党のトランプは、これら4つに「反対」。そして、その割合が、まさにだいたい半々なのです。
2020年の大統領選挙、バイデンの得票率は51.3%で、本当に接戦でした。
そして、「トランプとの討論会に大敗する前」にバイデンを支持していた人は、ほぼ全員ハリスさんに投票するでしょう。バイデン支持だった人が、「彼は認知症だし、トランプは暗殺未遂後の言動が実に立派だったから乗り換えよう」とはなりません。
ハリス氏勝利で「2021年連邦議会議事堂襲撃」以上の混乱も
というわけで、「トランプで確定」と思われていたアメリカ大統領選挙、再びわからなくなりました。
・ハリスさんが勝利
・トランプは、「大統領選では大規模な不正が行われた。勝ったのは私だ!」と宣言
・トランプ支持者が、大規模なデモ
・大規模なデモが大規模な暴動に発展(前回は、議会を占拠した)
・大規模な暴動から内戦に発展
といった可能性も見えてきています。
最後の「大規模な暴動から内戦に発展」というのは、「まさか!」と思うでしょう。しかし、「大規模な暴動」は、前回の大統領選挙でトランプが負けた後、起こったことです。
今回は、それよりさらに進む?
そうならないことを望みますが、可能性はゼロではありません。
(無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』2024年7月22日号より一部抜粋)
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