■マンモス最後の個体群は徐々に絶滅していったのではなく「謎の事象」によって突如絶滅したことが判明 | タマちゃんの暇つぶし

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GIGAZINE:2024年06月28日 12時30分マンモス最後の個体群は徐々に絶滅していったのではなく「謎の事象」によって突如絶滅したことが判明より転載します。
 
貼り付け開始、

https://gigazine.net/news/20240628-random-event-killed-last-woolly-mammoths/

 

by Timothy Neesam

マンモスの代表的な種であるケナガマンモスは約1万4000~1万年前にほとんどの個体群が絶滅しましたが、一部の個体群はその後も数千年生き続けており、北極海に浮かぶウランゲリ島の個体群は約4000年前まで生き延びていたことがわかっています。新たな研究で、ウランゲリ島の個体群は遺伝的多様性の欠如によって徐々に絶滅したのではなく、「謎の事象」によって突如絶滅したことが明らかになりました。

Temporal dynamics of woolly mammoth genome erosion prior to extinction: Cell
https://www.cell.com/cell/fulltext/S0092-8674(24)00577-4


Last surviving woolly mammoths were inbred bu | EurekAlert!
https://www.eurekalert.org/news-releases/1048810

Mystery 'random event' killed off Earth's last woolly mammoths in Siberia, study claims | Live Science
https://www.livescience.com/animals/mammoths/mystery-random-event-killed-off-earths-last-woolly-mammoths-in-siberia-study-claims

Inbreeding Not to Blame For Wooly Mammoth Extinction, Surprising Study Finds : ScienceAlert
https://www.sciencealert.com/inbreeding-not-to-blame-for-wooly-mammoth-extinction-surprising-study-finds

ケナガマンモスは約30万~1万年前までヨーロッパやアジア、北アメリカの平原に生息していましたが、温暖化によって北方地域の氷が溶けたことで生息域が縮小していきました。これにより、ユーラシア大陸のマンモスは約1万年前に絶滅したものの、温暖化による海面上昇で本土から切り離された島では、少数の個体群がその後も生き続けていたことがわかっています。

特にウランゲリ島の個体群は数千年も孤立したまま200世代以上も存続しており、絶滅したのはエジプトでギザの大ピラミッドが建設された時期よりも新しい約4000年前とみられています。これまで、マンモス最後の個体群が絶滅した理由については不明でしたが、数千年にわたって孤立していた個体群の遺伝的多様性の欠如によって、遺伝的な原因で絶滅した可能性もあると考えられていました。

スウェーデン・古遺伝学センターの博士研究員であるマリアンヌ・デハスク氏らの研究チームは、合計21頭のケナガマンモスのゲノムを解析し、絶滅するまでの過程について研究しました。対象となったケナガマンモスはウランゲリ島のケナガマンモスが14頭、ユーラシア大陸のケナガマンモス7頭で、各個体が生きていた時代は絶滅前の約5万年間にまたがっていたとのこと。

by Antonio Delgado

分析の結果、ウランゲリ島のケナガマンモスは最も個体数が少ない時期はわずか8頭まで減少し、絶滅の危機に陥っていたものの、その後20世代以内に200~300頭まで回復していたことが判明。この個体群は近親交配の兆候を示しており、遺伝的多様性が低いこともわかりました。

とはいえ、ウランゲリ島のケナガマンモスの遺伝子に蓄積されていた突然変異は軽度~中度の害をもたらすものでしかなく、極端に有害な突然変異は長続きせず蓄積しなかったことも明らかになりました。全体的に、ウランゲリ島のケナガマンモスの遺伝的多様性は減り続けていたものの、その減少度合いは緩やかであり、絶滅した約4000年前の時点でも絶滅するほどの問題はなかったと報告されています。

デハスク氏は、「ある個体が極端に有害な突然変異を持っている場合、その個体は基本的に生存不可能であるため、それらの突然変異は時間の経過と共に集団から消えていきます。一方で、ケナガマンモスは絶滅するまでに、軽度の害をもたらす突然変異しか蓄積していなかったことがわかっています」と述べています。

論文の共著者で、ストックホルム大学の進化遺伝学教授であるラブ・ダレン氏は、「私たちは今、『ウランゲリ島の個体群が単純に少なすぎたせいで、遺伝的な理由で絶滅する運命にあった』という考えを自信を持って否定することができます。つまり、ケナガマンモスを殺したのは何らかのランダムなイベントであり、もしそのイベントが起きなければ、ケナガマンモスは今日まで生き残っていたのでしょう」とコメントしました。

by Steve Jurvetson

デハスク氏は、ケナガマンモスは特定の種が個体群のボトルネックを経験した際、遺伝的観点から何が起きるのかを理解する上で優れた事例であると指摘。「今日の自然保護プログラムにとって重要なのは、個体数を再びまともな規模に戻すだけでは十分ではない点に注意することです。積極的かつ遺伝的に個体群をモニタリングする必要があります。なぜなら、個体数減少によるゲノムへの影響は6000年以上続く可能性があるからです」と述べました。

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