■拡大する中国大型無人機による日本包囲網が危なすぎる | タマちゃんの暇つぶし

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講談社:2024.06.11「民間機への被害もあり得るのに日本政府やメディアが無反応の不思議」...ジワジワと拡大する中国大型無人機による日本包囲網が危なすぎるより転載します。
 
貼り付け開始、

https://gendai.media/articles/-/131553
 
 


南西諸島両側における無人機の活動


防衛省の発表によると、5月27日、中国の無人機×1機が、尖閣諸島北方の東シナ海に出現し、沖縄県久米島のわが国領空から約100km西方まで接近して北上。その後、奄美大島西方の海域との間(約200km)を往復飛行して進出してきた同じコースを大陸方面へ帰投した。


統合幕僚監部報道発表資料より(24/5/27)

この際、航空自衛隊の戦闘機がスクランブル発進して同機を写真撮影し、これが中国空軍の偵察/攻撃型無人機「WL-10」であることを確認した。

統合幕僚監部報道発表資料より(24/5/27)

また、6月4日には、東シナ海に出現した偵察/攻撃型無人機「TB-001」が、沖縄・宮古島間の上空を通過して太平洋へ進出。その後、奄美大島の東方沖約200kmまで北上し、反転して同じルートを通り東シナ海から大陸方面へ帰投した。無人機が、太平洋へ進出し、奄美大島の東方まで北上したのはこれが初めてである。

統合幕僚監部報道発表資料より(24/6/4)
 

統合幕僚監部報道発表資料より(24/6/4)

即ち、中国軍は、この2日間でわが国の南西諸島の西(東シナ海)側と東(太平洋)側の両側から、この列島を挟む形で偵察活動を行ったということである。

この一連の活動は、これらの海域で中国海軍の艦艇(空母打撃群など)などが活動する兆候とも捉えられることから、事後の警戒を要する。

最新鋭大型無人機の出現

前述の「WL-10」については、中国航空工業集団有限公司(AVIC:Aviation Industry Corporation of China)が開発したステルス型無人機「雲影(Cloud Shadow)」の1種で、中国では「翼竜(又は無偵)10」と称されている最新型の大型無人機である。

同機が初めて公開されたのは、2022年11月9日に中国の珠海(ズーハイ)で行われた航空ショーの時であり、これから約1年半を経て、今回初めてわが国周辺で活動していることが確認されたものである。https://www.asianewsphoto.com/articles/relation_detail/2022/20221110/148/1091263.html

航空自衛隊は、2013年9月9日以来、大型無人機については「BZK-005/TB-001/WZ-7」という3つの機種を確認していたが、「WL-10」というステルス性を有する機体にターボファンエンジンを搭載した、ハイハイ(超高高度帯域:約13,000m以上)まで飛行可能な偵察/攻撃型無人機を確認したのは、これが初めてである。

しかしながら、この航空自衛隊が撮影した写真などから、今回はハイハイまでの超高高度帯(13,000m以上)ではないように思われる。この機体の有効な運用高度帯は、高高度帯(7,300~13,000m)なのかも知れない。

民間機も飛行しているこの高高度帯における無人機運用の危険性については、2022年9月5日の拙稿(【緊急】沖縄周辺で活発化する中国軍事ドローンの飛行高度と運用が危険すぎる…民間機と衝突事故の可能性も)で、述べたとおりである。

なお、公表されている資料によると、この「WL-10」など無人機「雲影」シリーズ攻撃型の場合は、翼下の4~6つのハードポイントにミサイルや爆弾が搭載可能であり、ミッション・ペイロード(兵器搭載可能重量)は880lb(ポンド、約400kg) とされている。

おそらく、現在のウクライナ戦争のように、戦時にはこのような攻撃型無人機が多用され、相手国の領空に侵入して車両や基地などを攻撃することになるのであろう。

https://www.militaryfactory.com/aircraft/detail.php?aircraft_id=1673

じわじわと拡大する中国無人機の活動

中国の無人機については、2022年11月6日の拙稿(習近平が沖縄に「無人機」を飛ばす“真の理由”…野放しにすれば海上自衛隊も米海軍も丸裸にされる!)や、2022年7月29日の拙稿(中国大型軍事ドローンが日本周辺で活発化、でも「領空侵犯されても撃墜できない」日本政府見解がヤバすぎる)、などでわが国への脅威やその対応要領の法的不備などを指摘してきたところである。

しかし、その後もわが国においては、これら大型無人機に対する有効な対応策が講じられないまま今日に至っており、本年3月26日には、同29日の拙稿(「中国軍大型ドローン」が初めてついに日本海に出現...!その「航行ルート」とアクセスを許した「犯人の正体」)で述べたように、中国軍による大型無人機の活動は、止むどころかその活動範囲をわが国周辺の全方位に拡大させて来ているだけでなく、今回のようにステルス性を有する新型機を投入するなど、ますますその活動をエスカレートさせているのである。

これは、極めて危険な挑発行為といわざるを得ない。

北朝鮮のミサイル発射に対しては、あれだけ大騒ぎして糾弾するのに、民航機にとって弾道ミサイルよりはるかに危険性を伴う中国の無人機に対して、政府もメディアも寛容すぎるのではないか。

このままだと、その活動はさらに空域を拡大し、活動数も増加することは間違いないだろう。無人機の活動によって、貴重な航空自衛隊の戦闘機の活動が拘束されることの無いよう。そして、何よりも民航機と無人機の衝突事故という最悪の結果が惹起される前に、外交を含めたわが国の有効な施策が焦眉の急であろう。

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【さらに読む】「日本の民衆が火の中に…」中国の駐日大使が言い放った「信じられない発言」と岸田政権が対応すべきこと
 

貼り付け終わり、