バイデンの原爆資料館訪問スルー扱いの米報道<newsNueq-4235-F>2023/05/24 23:46より転載します。
 
貼り付け開始、
   
 冷泉彰彦:Newsweek
 アメリカの報道はバイデンの原爆資料館訪問をスルー扱い
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 https://www.newsweekjapan.jp/reizei/2023/05/post-1312.php
 2023年05月24日(水)15時00分

 来年の大統領選を控えて、バイデンはできるだけ批判材料を見せたくない

 < 抜粋 >

 G7広島サミットにおいて、各国首脳は合同で慰霊碑への献花を行い、
 また原爆資料館を見学しました。
 日本国内の報道では、首脳たちが一斉に並んで献花をしたシーンは、
 大きく報じられています。

  日本では各国首脳の献花と資料館見学は大きく報じられたが
https://img-newsweekjapan.jp/reizei/assets_c/2023/05/rei230524-biden-thumb-720xauto-715832.jpg
  https://img-newsweekjapan.jp/reizei/assets_c/2023/05/rei230524-biden-thumb-720xauto-715832.jpg


 その一方で、首脳たちが原爆資料館で見学をした際の
 詳細については開示されておらず、この点については批判が出ています。
 「 視察の様子は非公開 」「 メディアの館内取材は禁止 」
 というかなり徹底したものだったようです。

 また、そうした報道規制以前の問題として、
 外務省筋からは、そもそも各国首脳による原爆資料館の見学ということ自体について、
 事前の折衝はかなり難航したという声があるという報道もあります。

 一番苦労したのがアメリカとフランス。
 マクロン大統領が進める核政策について、賛否両論があるという現実。
 仮にそうした不満が年金問題などと結びついていくと、
 反政府的な動きが拡大しかねません。
 マクロンは核軍拡を進めており、
 そのために報道規制を求めているのだとしたら
 核兵器への反省や反対の立場からはもっとも遠いと思われます。


 ■ バイデンが抱える事情

 バイデンは、オバマ政権の副大統領として
 「 将来的には人類としての核廃絶を目指す 」
 「 現状としては核抑止力の維持を否定しない 」
 「 一方で核拡散や核威嚇には強く反対する 」
 これは、今回のG7の基軸となる考え方そのものであり、そこにブレはありません。

 ※ オバマは2009年4月5日、プラハで「 核廃絶 」を訴え、
   これによって、ダイナマイト殺人奨励平和賞を授与された。
   この直後、僕は「 セミナー 」で、

   アメリカは既に核ミサイル発射時に
   電磁波攻撃によって破壊する技術を持っているので、
   核ミサイル打ち上げは、既にリスクとなっている。
   だから「 核廃絶 」を云うことができる。

   と、発言しましたが、みなさん、覚えてるでしょうか?

   そして、オバマは、2014年6月13日のノルマンディー70周年式典で
   上映されたヒロシマ原爆投下に、拍手。
   < newsNueq-3064:原爆投下シーンに拍手のオバマと
           十字を切るプーチン
           @ノルマンディ記念式典 > 2021/01/16

   そして、オバマは、2016年5月17日、ヒロシマ訪問直後に
   核兵器再整備に100兆円を決定している。

   オバマは、戦後アメリカでダントツ殺人狂の大統領だった。


 では、どうしてアメリカはフランスと同様に、
 記念館訪問のオフレコ扱いにこだわったのかというと、
 2024年の11月の大統領選。

 バイデンが広島で献花をしたり、
 何かを言ったり、何かを見たりすることが報道されると、
 3つの問題が出てくる可能性があります。

 1つは、
 広島への原爆投下を正当化する世論の存在です。
 ソ連への威嚇や、巨額の開発費がかかったという以上に、
 核攻撃により日本が降伏したことで、
 本土決戦が回避されたというのはアメリカの世論の約半数では定説になっています。
 仮に本土決戦が起きた場合に発生したであろう
 日米双方で多数の犠牲者を救ったというのは、
 特に、1945年8月時点で太平洋戦線に従軍していた
 兵士の子孫には強い思いとしてあります。
 つまり、原爆投下がなければ父や祖父は還って来なかっただろうという実感であり、
 これが正当化論の中心になっています。
 バイデンが「 必要以上の反省 」を口にしたり
 「 必要以上の追悼 」を行ったりすることは、
 こうしたグループの反発を買うであろうし、
 共和党側に攻撃の口実を与えることになるというわけです。

 ※ 何度も書いたように、日本は1944年晩春辺りから、
   終戦の交渉を始めていた。
   が、アメ公は交渉を拒否し続けた。
   1945年6月時点で、既に日本軍は壊滅状態で、
  「 原爆投下で、数十万米日将兵犠牲者を回避できた 」
   は、真っ赤なウソ!!!


 2つ目は、
 とにかくアメリカ合衆国大統領は
 「 外国に対して謝ってはならない 」という独特の考え方。
 バイデンの場合はこれに高齢批判が重なると、
 「 弱気の大統領 」というバッシングにつながる可能性もあります。


 ■ テレビの扱いは小さく、新聞も冷淡

 3つ目は、
 これは現在の世界情勢を受けた考え方。
 仮にバイデンが「 反省の姿勢 」を見せると、
 ロシアなどが
 「 自分たちの核は抑止力であり、威嚇の言葉を使うのも
  強く相手に抑止を効かせるために過ぎない、
  実際に核攻撃と大量虐殺を行ったアメリカに自分たちを批判する資格はない 」
 などという舌戦を仕掛けて来る可能性があります。
 これに対してアメリカが反論した場合、反論があるレベルを超えると
 日本の世論は強く反発するでしょうから、
 「 まんまと日米離反が可能になる 」という状況も考えられます。


 その結果として、
 テレビでの扱いは小さく、新聞も冷淡でした。

 2016年のオバマ献花に際しては、
 NYタイムスは1面トップで大きな写真が出ましたが、
 今回は紙版では土日共にトップにはなりませんでした。

 また、慰霊碑への首脳たちの献花の写真を扱った電子版( 22日の時点 )でも、
 記事の題名は
 「 その一方で、バイデンはウクライナへの戦闘機供与に大きな一歩 」
 ということで、広島で行うことの意味については基本的にスルーという姿勢でした。

 また、同紙を含めた主要メディアでは、
 バイデンが慰霊碑に向けて花輪を捧げている写真ではなく、
 献花の後で慰霊碑を背にしている首脳たちの写真などを使って
 「 追悼、謝罪 」のニュアンスを避けています。


 時事通信
 バイデン氏、直前まで葛藤 原爆資料館訪問、米世論を懸念
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 https://www.jiji.com/jc/article?k=2023051900868&g=pol
 2023年05月20日07時06分

 < 抜粋 >

 水面下では、日米の政府間で直前までぎりぎりの攻防があった。
 「 大統領は長時間の視察はできない 」。
 今年初め、日本側がG7首脳陣を資料館の細部まで案内する計画を伝えると、
 ホワイトハウス側はこう反対した。
 焼けただれた人々、焦土となった街―。
 大統領が長時間にわたり、生々しい被爆の現実と向き合うことへの拒否反応は強かった。

 米ピュー・リサーチ・センターの2015年世論調査では、
 56%が投下は「 正当化される 」と回答。
 「 広島に行くだけで、『 謝罪と同義 』と批判的に受け止める国民もいる 」。

 調整に当たった日本政府高官によると、
 米側はロシアのプロパガンダに利用されることも恐れていた。

 結果的にバイデン氏は約40分間、資料館に滞在した。
 首脳が一人また一人と到着する中、
 最後になったバイデン氏を岸田氏は雨の中、約50分待った。

  平和記念公園の慰霊碑へ向かうG7首脳+EU大統領
https://www.jiji.com/news2/kiji_photos/202305/20230519at62S_p.jpg  
https://www.jiji.com/news2/kiji_photos/202305/20230519at62S_p.jpg


 読売新聞
 カナダ在住の被爆者サーロー節子さん
「 広島で開いた意味がない 」… G7首脳声明を批判

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 https://www.yomiuri.co.jp/national/20230521-OYT1T50095/
 2023/05/21 18:36

 < 抜粋 >

 核兵器の非人道性を訴え続けているカナダ在住の被爆者、
 サーロー節子さん(91)が21日、広島市内で記者会見し、
 「 首脳声明 」について
 「 核抑止が前提になっている。
  広島で開いた意味がない 」
 と批判した。

  記者会見でG7サミットを批判するサーロー節子さん
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  https://www.yomiuri.co.jp/media/2023/05/20230521-OYT1I50107-1.jpg?type=large
  ( 21日午後、広島市中区で )

 2017年には核兵器禁止条約の制定に向けた国連本部の会議に参加し、
 条約の成立に貢献。
 同年に核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)が
 ノーベル平和賞を受賞した際、被爆者として初めて授賞式で演説した。


 時事通信
 広島ビジョン「 期待外れ 」 
 ICAN暫定事務局長が批判 ― G7サミット

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 https://www.jiji.com/jc/article?k=2023052000364&g=pol
 2023年05月21日07時05分

 < 抜粋 >

 日本に対しては
 「 ある意味、核保有に加担している 」
 と非難。

 「 現状を変えるつもりがあるなら、
  核兵器禁止条約( TPNW )を支持するのが唯一の論理的な選択だ 」
 と述べ、今年開催予定の第2回締約国会議へのオブザーバー参加を求めた。



 増田俊男:インターネットセミナー
 2023年5月22日
 Part.1「 何故バイデンは原爆投下の謝罪が出来ないのか 」

 https://youtu.be/rG0YzNvh0ZI
 11'39"

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 Part.2「 厳しい対露制裁で一致しても対中国はお願いなのは何故か 」

 https://youtu.be/d1YJps51hYE
 11'15"

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 Part.3「 核兵器無き世界と言う欺瞞に立向かう岸田総理は格好いい 」

 https://youtu.be/OIjQILEPxMk
 12'11"


特に Part.3 が、冒頭の冷泉彰彦( newsweek )に対応している。
Part.3 は、増田俊男氏が19日に

  < newsNueq-4227-F:増田俊男
           「 氣死堕よ、核無き世界 = 欺瞞を止めて
            私の言うことを聞きなさい!」 >

と、語ったその内容と軌を一にしている。



関連情報

  < newsNueq-1424:トルーマンの原爆投下と
          スターリンのヤルタ密約違約 > 2018/08/16
  < newsNueq-4226-F:「 猿の日本人を餌付けする 」
          トルーマン大統領 戦後直後のお言葉 > 2023/05/18


  < newsNueq-3064:原爆投下シーンに拍手のオバマと十字を切るプーチン
          @ノルマンディ記念式典 > 2021/01/16
  nueq lab
  俺達が日本国憲法を作った
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  https://nueq.exblog.jp/26123563/
  2016年 08月 20日
  ・ あ~~~ぁ、、、それ言っちゃぁ~お終ぇ~よ!
    バイデン副大統領
  ・ 日本国憲法は憲法ではない
  ・ 今尚継続されるナショナリズム vs インターナショナリズムの戦い
    とグローバリズム洗脳


  < newsNueq-3315:第1・2次世界大戦のS級戦犯の言葉 > 2021/07/29
  < newsNueq-4217-F:1892年に日本侵略を決定した
           アメリカ「 オレンジ計画 」 > 2023/05/10

  < newsNueq-4168:誰も知らない「 日支闘争計画 」
          = すべてはここから始まった > 2023/03/22
  < newsNueq-2445:日支闘争計画の実行機関「 太平洋問題調査会 」と
          コミンテルン1937年司令 > 2020/01/09
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                        nueq
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