■ウェブサービスにおける「無料プラン」の落とし穴と正しい無料プランの設定方法とは? | タマちゃんの暇つぶし

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Gigazine:2021年02月09日 06時00分ウェブサービスにおける「無料プラン」の落とし穴と正しい無料プランの設定方法とは?より転載します。
 
貼り付け開始、

https://gigazine.net/news/20210209-no-free-plan/


ソフトウェアをパッケージ販売するのではなく、ウェブ経由で提供するSaaSでは、アップグレード作業が容易に行えることから、ユーザーに無料プランを提供しているところも多くあります。無料プランはSaaSの知名度を上げるために有効ですが、無料プランには代償もつきものだと、機械学習の専門家でありいくつものSaaSを立ち上げてきたGuido Zuidhofさんが主張しています。

No Free Plan
https://nofreeplan.com/

無料プランはユーザーが抵抗なく利用開始できるきっかけになるため、まだSaaSの知名度がないときにはユーザー数を増やす有効な手だてになります。製品によっては無料プランを設けてもサーバーに負荷がかからず、開発側のコストがかさむ心配もないので、多くの開発者が利用するマーケティング手法といえます。

 


しかしZuidhofさんは、たとえ金銭的なコストが発生しなくとも、無料プランの存在は開発側に「時間」と「労力」というコストが発生するという点に注意を促しました。

SaaS運営で1カ月に1000ドル(約10万円)の収益が発生するとしても、それが100ドル(約1万円)のプランを利用する10人のユーザーから得られた収益か、1ドル(約100円)のプランを利用する1000人にユーザーから得られた利益かによって、サポートに必要なリソースは大きく異なってきます。


月額5ドル(約500円)のプランと500ドル(約5万円)のプランを提供するSaaSがあるとき、一般的に高額のプランを利用する顧客の方が専門の知識を持ちます。月額5万円のプランを利用する顧客はサポートにより高いレベルを要求するかもしれませんが、このような顧客はサービスのレベルが高ければ値上げしてもサービスを使用し続ける傾向にあるため、時間を割く価値があります。

一方で、ユーザーが増加するにつれ、「多くのユーザーはサービスにお金を払わない」という問題に直面します。これは製品がいかに優れていても同じです。そしてお金を支払わないユーザーの中には求めるものが得られない時に「無料だから仕方ない」と考えない人もいます。有料プランでしか提供されないサービスを無料で提供するように要求し、それがかなわない時に悪いレビューを書く人もいるはず。このような、サイフのひもを締めているにもかかわらず要求ばかり大きいユーザーに対して時間や労力を割くべきではない、というのがZuidhofさんの考えです。

SaaSビジネスは慈善団体ではないため収益を上げる必要がありますが、「無料プランのユーザー数が有料プランのユーザー数を1桁以上も上回り、開発側が無料プランのユーザーに時間を浪費する」という事態が多々生じます。しかし、SaaS存続のためには「最終的にコンバージョンに至る可能性ある、質の高いユーザー」が必要とのこと。

とはいっても、SaaSが人々の趣味や、慈善団体のプロジェクトで無料で使用されるケースを完全に絶ちたいと願う人は少ないはず。そこでZuidhofさんは、以下のような形で限定的に無料プランを提供することを推奨しています。


◆試用期間が決まった無料プラン
一定期間のみ無料でサービスを提供する期間限定の無料プランは、サービス使用までの垣根を低くするものの、SaaSを気に入ったユーザーからは支払いを得られるようになることから推奨されています。

◆無料プランのユーザーを選ぶ
オープンソースプロジェクトや慈善団体のプロジェクト、あるいは教育目的の使用など、特定の使用用途に関して「無料プランを用意しているので声をかけてください」とウェブサイトに表示しておけば、そのような用途を目的とするユーザーからの連絡に応じて無料プランを提供することが可能です。無料プランを適用する要件をあらかじめ書きとめておけば、連絡が来た際にすぐに判断でき便利です。

◆1回払いの「生涯試用プラン」を提供する
期間無制限の完全無料プランではなく、1回払いきりの試用プランを用意することも方法の1つです。このプランの価格は高額にしすぎないよう、支払い可能な額にするのがポイントです。これにより、「お金を支払いたくない」というユーザーを排除しつつも、「プロ用の機能を必要としない予算の小さなユーザー」を製品にアクセス可能にします。

月額100円の安価なサブスクリプションのプランを用意するよりも、払いきりの19ドル(約2000円)のプランを用意する方が開発側の疲労が少なく、うまくサービスが機能するとZuidhofさんは述べました。

なお、払いきりプランを提供する上で、以下の3つの点に注意すべきとのことです。

1.SaaSは永久に存続するわけではないので、最低1~6カ月の使用可能期間を保証するか、返金の規定を行うこと。
2.6カ月以上使われていない非アクティブアカウントの削除について規定すること。
3.払いきりプランからサブスクリプションに移行する際のディスカウントを用意すること。

 
 
 

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