宮崎正弘さんの国際ニュース・早読み <<インド太平洋における英仏海軍共同作戦の本当の可能性2019/01/07より転載します。
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成31年(2019年)1月7日(月曜日)
          通巻第5943号  
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インド太平洋における英仏海軍共同作戦の本当の可能性
  ポール・ケネディ教授、「予算上、作戦上、そしてロシアがあり可能性は低い」
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 英国国防相のケビン・ウィリアムソンは強気の発言を繰り返し、南シナ海へ「自由航行作戦」を強化するとした。

 フランスのフローレンス・パルリ国防相も、空母「シャルルドゴール」と攻撃群を当該海域に派遣すると言明し、西側の航行の自由という原則を踏みにじる国を牽制するとしている。『踏みにじる国』とはどの国なのか、名指しはしていないが。

 想定される英仏共同軍事作戦とは互いの得意領域でカバーし合い、たとえば仏空母を守るために英国海軍駆逐艦が護衛するなどのシナリオである。

 両国はともに2020年を達成目標にしている。

 英仏が共同の作戦を展開するのもアデン湾の海賊退治での経験があるからだ。英国はシンガポールかブルネイに海軍拠点の構築を模索しているとの報道もある。

エール大学の歴史学者ポール・ケネディ教授が、『アジアタイムズ』(2019年1月7日)のインタビューに答えて「英国国防予算の限界、ましてや次の選挙で労働党が勝てば、国防予算は大幅に削減されるだろう。現況を見ても、英海軍はフォークランドまでの大西洋、ロシア海軍の牽制のためにバルト海から地中海を守備範囲としており、このルーティン活動にくわえて、インド太平洋に常時作戦を展開できる態勢とするには、ディエゴガルシアか東アフリカのどこかに拠点が必要となる。総合的判断にたてば、艦数と兵員不足があり、『フォークランドからペルシア湾まで』で、限界というところだろう」と悲観的である。

 ポール・ケネディ教授は、嘗て『大国の攻防』をいう世界的ベストセラーも著者としてもしられる。

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★読者の声 ☆どくしゃのこえ  ★READERS‘ OPINIONS
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(読者の声1)高橋洋一氏が日本経済新聞を徹底的に批判した新刊で「日経の記事は読むに堪えない。日銀と財務省事務方の意見しか反映されていない」と痛罵しています。かつて『ザ日経』(上下二巻)や『日経の読み方』を書かれた宮崎正弘先生は、最近の日本経済新聞をどのように見ておられますか?
  (SY生、三鷹)


(宮崎正弘のコメント)「日経の時代」は終わったのではないか、と思われます。

 左翼全盛時代の日経は保守の論調であり、安心感もあったし、主観を排除した紙面作りは好感を持てました。

 一時期は「メディアミックス」を主導し、日本のメディアがまだそれが何のことか分からない時期に社内に「データバンク」を最初に創設し、『会社四季報』に対抗する『会社情報』まで出して相乗効果をあげ、ニューメディア時代のトップを走っていました。

ところが、その後、記事が徐々に朝日寄りになり、ましてや英国フィナンシャルタイムズ買収以後は、つまらないリベラルのコラムやら翻訳やら、これでは自主的な経済判断にリベラルのプリズムが反射して、まともな分析が少なくなったと判断しています。



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(読者の声2)アップルの株価が三ヶ月足らずの内に30%前後下落し、このアップルショックが世界的株安をもたらしていますが、これは中国におけるアップル排斥が影響していますか? 

創業者ジョブスの自伝が日本でも百万部近く売れたのが、つい三年前のことでしたからね。
  (FF生、中央区)


(宮崎正弘のコメント)中国は陰に陽に「GAFA製品を買うな」という陰湿なキャンペーンを展開中ですが、それもこれもGAFAに対抗するBAT(バイドゥ、アリババ、テンセント)を優遇するという動機が第一でしょう。

 EUはGAFAへ課税すると言いだし、揉め続けていますが、広告の売り上げに対して課税という対抗策でまとまりそう。西側全体ではネットからプライバシー情報を如何に保護するかという議論ですが、中国は逆です。カード決済、スマホ消費はすべて監視されています。

 米国でとりわけ政治風圧が強いのは親中派のフェイクブックです。18年3月に発覚した8700万人分のプライバシー情報流失事件で、議会公聴会に召致され、ザッカーバーグCEOの弁明が十時間も続きました。

株価急落はGAFAだけでも18年第四・四半期に時価総額67兆円が蒸発し、アメリカ経済の先行きに暗雲が拡がった。



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(読者の声3)貴誌前号の読者欄にあった立憲民主党の伊勢神宮参拝の件は、偽装とみるべきでしょう。

枝野は最近盛んに和服を着たり保守の偽装をしています。これは内外の危機で逃げ場がなくなったからではないか。

よく「愛国心は悪党の最後の逃げ場」といいます。スターリンも独ソ戦で共産主義が戦意昂揚に無効と分かると民族主義に逃げ込み、帝政ロシアの民族主義を真似てモスクワの道路の名をナポレオン戦争時代の名将にちなみクツゾフ通りに改名し、帝政ロシア軍スタイルのコサック騎兵を復活しました。権力主義者は生き残るためには何でもするのです。

神道は第一に清浄を尊ぶ日本人の民族宗教です。異教徒の穢れた偽装崇拝は受け付けません。
  (落合道夫)
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14:34現在の日経平均株価:20,086.53円、▲2.68%、+524.57円、