2020年の電力危機:震源地はビッグデータ半導体 < newsNueq-1543 >より転載します。 

 

貼りつけ開始

 JBpress
 2020年に世界を襲う電力危機、震源地は半導体だ
 ビッグデータのボトルネックは電力だった

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 http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/54012
 2018.9.7(金)

 東京五輪が開催される2020年には、ネットにつながるデバイスが500億個を超え、
 世界を1兆個のセンサが覆い尽すと言われている(図1)。
 そして、これらネットデバイスやセンサのデータを
 世界中のデータセンタのサーバーにストレージし、
 このビッグデータを基に、
 ディープラーニング機能を持った人工知能(AI)が未来を予測して、
 その結果を、ビジネスはもちろん、スポーツや文化的な生活に役立てる時代がやってきた。

  図1:2020年に到来するビッグデータ時代
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 しかし、このようなビッグデータの世界を構築するためには、
 とてつもない数の半導体を製造しなくてはならない。
 そして、製造した半導体は、例えばデータセンタのサーバーに搭載され、
 膨大な電力を消費する。
 要するに、半導体を製造するのにも、
 その半導体を使うのにも、とんでもない電力量が必要になるのだ。

 確か、半導体結晶丸太ん棒を生成させるのに膨大な電力が必要だったと記憶している。
   半導体丸太・ウェハー製造の世界的トップ企業が信越化学だったが
   最近トンとその名を聞かなくなった。
   どうしてんだろう?

 今回は、本格的なIoT時代、ビッグデータ時代を迎えるあたり懸念される電力不足問題を取り上げたい。

 まず、2016年に碁の世界チャンピオン李世ドルを、
 グーグルの人工知能(AI)「アルファ碁」が破ったが、
 そのアルファ碁がどのようなシステムで、どれほどの電力を必要としていたかを明らかにする。

 次に、2020年に製造される半導体の個数を予測し、その製造に使われる電力量の概算を行う。
 さらに、2020年に人類が生み出すビッグデータをストレージするデータセンタに、
 どれだけの電力量が必要になるかを予測する。

 最後に、ビッグデータが本格的に普及し、
 それにともなって半導体市場は史上空前の活況を帯びているが、
 電力供給がボトルネックとなって、飽和する可能性が高いことを論じる。


 ■ 「アルファ碁」が消費する膨大な電力

 2016年3月、グーグルが開発したディープラーニング機能を持ったAI「アルファ碁」が、
 人間のチャンピオンである李世ドルに4勝1敗で勝利した(図2)。
 「向こう10年は、コンピュータは人間に勝てない」と言われていた囲碁で、
 いとも簡単にAIが勝ってしまったため、このニュースは世界を驚かせた。
 そして、AIが大ブームとなり、今に至っている。

  図2:米グーグル傘下のディープマインド社が開発した
     人工知能(AI)の囲碁ソフト「アルファ碁」と対局する
     韓国の李世ドル九段(右)。
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  ディープマインド社提供(2016年3月12日提供)。


 しかし、アルファ碁は、途轍もなく高価なシステムであり、
 膨大な電力を食うAIであることが明らかになっている。

 アルファ碁には、1202個のCPUと176個のGPUが使われていた。
 CPUとは中央演算処理装置のことで、インテル製の高性能CPUなら10万円以上する。
 また、GPUは、米半導体メーカーNVIDIAが市場を独占している
 並列処理が得意なプロセッサで、1個100万円以上する。
 つまりアルファ碁は、使用したチップだけで、
 (1202×10)+(176×100)=2億9620万円もする。

   GPU
    Graphic Prosessing Unit
    昔は、「 コプロ:Co-Prosessor:小数点演算装置 」と云われていたが、
    Play Station 登場で「 GPU 」と呼ばれるようになった。
    初期のコプロは、Excelなど表計算ソフトで多用されたが、
    後にグラフィックが多用されるようになった為、名称も変更された。


 そして、このアルファ碁は、25万Wの電力供給が必要である。
 
  標準的な最大サイズの原発や火力発電所が100万kw。
    つまりアルファ碁4000台で原発1基が必要。


 さらに、アルファ碁は過去の棋譜などのデータベースを検索しながら
 最適解を見出していると思われるが、そのために1000台のサーバーが使われた。
 その電力は明示されていないが、恐らく100万W以上であると思われる。
 その根拠となるのが、日本最大のデータセンタ「TELEHOUSE TOKYO Tama 3」への供給電力量だ。
 「Tama 3」には1300台のサーバーが設置されており、そこに供給される電力が140万Wである(図3)。

  図3:日本最大のデータセンタ「TELEHOUSE TOKYO Tama 3」の外観
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 「Tama 3」は、グーグルのアルファ碁に必要とされたサーバーの数(1000台)と
 ほぼ同じ規模なので、グーグルのアルファ碁に使われたサーバーへの供給電力は
 100万W以上と推測され、アルファ碁と合計すると、その電力は125万W以上なると考えられる。

  つまり800台程度に原発1基ってことか?

 確かにアルファ碁は強かった。
 だが、アルファ碁のソフトを走らせるにはチップだけで約3億円の費用が必要であり、
 125万Wもの電力を供給しなければならなかったのだ。

  まるで1950年頃のアメリカの核開発要コンピュータが
    山一つをくり抜いて出来たサイズって話と似てるような。。。。。
    その山塊コンピュータを今や馬鹿フォンは遥かに凌駕している。


 AIの有効活用は、人間の生活やスポーツやビジネスの手法を大きく変えつつある。
 しかし、その中心にあるAIやデータセンタは、途轍もない費用と膨大な電力を必要としている。
 筆者は、ここに一抹の不安を覚える。
 特に電力については、2011年3月11日の東日本大震災で福島原発が事故を起こして以来、
 原発の新規建設が困難になってきている。
 それゆえ、ビッグデータ時代に電力事情がどうなるかが心配である。


 ■ 2020年に製造される半導体の数と必要な電力量

 次に、2020年に半導体製造にどれだけの電力量が使われるか、
 また2020年にデータセンタが消費する電力量はどうなるかを予測してみたい。

 かつて東芝でDRAMの開発に関わっていた筆者の知人によれば、
 1990年台にDRAM1チップ製造するのに必要な電力量は、1kWhだったという(図4)。

  図4:DRAM1チップ製造するのに必要な電力量は1kWh
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  直径10~30cmの半導体丸太ん棒からシリコン・ウェハーをハム・スライスし、
    その上に絶縁膜を張ってから数ミリ角に裁断してからが、上記の工程。


 1990年台に500ステップほどだったDRAMの製造工程数は、現在は1000ステップにも及ぶ。
 したがって、現在の最先端DRAMの製造に必要な電力量は1kWhよりも大きいだろう。
 しかし、せいぜい2倍程度ではないかと思う。

 DRAM以外のメモリにはNANDやNORがある。
 また、メモリ以外にも、CPUやGPU、CMOSイメージセンサ、
 特定用途向けのロジックASICやSOCなどがある。

 当然、半導体の種類や工程数によって、1チップを製造するための電力量は、それぞれ、違うだろう。
 しかし、20年ほど前に、DRAM1チップ製造するのに必要だった電力量1kWhに対して、
 10倍以上のものはないだろうし、逆に10分の1のものもない。
 だいたい、1kWhの半分~倍の間の値を取るのではないかと思われる。

 そこで、すべての半導体チップを製造するために必要な電力量を、
 第1次近似として、1kWhと仮定する。

 続いて、2020年に半導体が何個製造されるかを見積もってみよう。
 図5に、半導体出荷個数の推移および平均販売価格の推移を示す。
 この図から、半導体出荷個数は、2013年に7000億個に到達し、
 毎年250億個ずつ増大していることが分かる。
 それゆえ、2020年は、7000億個+(250億個×7)=8750億個(0.875兆個)になると計算できる。


  図5:半導体の出荷個数、平均価格の推移。半導体出荷数は毎年250億個ずつ増大している。
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 (出所:ガートナーおよびWSTSのデータをもとに筆者作成)


 しかし、2020年に製造される半導体チップはこれだけでは済まない。
 図1に示したように、2020年には1兆個のセンサが世界を覆うと予想される。
 1兆個のセンサには、それぞれ、センシングしたデータをプロセッシングする
 CPU(またはSOC)、メモリ、通信半導体が付帯されているはずである。
 したがって、1兆個のセンサが世界を覆うということは、
 3兆個の半導体が製造されると考えてよい。
 2016年からの5年間に3兆個の半導体が製造されるとすると、
 2020年には、0.6兆個の半導体が製造されることになる。

 以上を合計すると、2020年には、0.875+0.6=1.475兆個の半導体チップが製造されると計算できる。
 前節で、半導体1チップを製造する電力量を1kWhと仮定したから、
 2020年に世界で半導体製造に必要な電力量は、1.475兆kWhになる。

 2020年に世界の総発電量は約30兆kWh、日本の総発電量は1兆kWhと予測されている。
 よって、世界の半導体製造に必要な電力量1.475兆kWhは、
 世界の電力量の4.9%、日本の電力量の1.475倍に相当することになる。
 
 
 ■ 2020年のデータセンタの消費電力量

 GREENPEACE 2015の資料によれば、データセンタが消費する電力は、
 2015年に0.4162kWh、2016年に0.4745kWh、2017年に0.5409kWhだった。
 ところが、2020年には、2015年の4.7倍の1.973kWhになると予測されている(図6)。
 これは、世界の電力量の6.6%、日本の電力量の約2倍に相当することになる。

  
  図6:2020年のデータセンタの電力消費量(予測)
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  (出所:GREENPEACE 2015の資料より筆者作成)

  は~~~ん?
    と、思ったら、本文、「 兆 」が抜けている。。。。。
    2兆kw!
    つまり、原発・火力発電所200万基!!!!!????
    ウッソだろぉ~~~?
    kwじゃなくて、wなのでは?
    であれば、2000基になる。
    それでもメチャ多いが。。。。。。
    2015年実績で、4000億wとして、450基とか?
    いくらなんでも多すぎないか?


 データセンタの電力量が危機的状態にあることは、あちこちで漏れ聞こえてきていたが、
 2020年には世界の半導体の製造に必要な電力量を上回るという予測に、今さらながら驚いてしまう。


 ■ 2020年、電力クライシスが世界を襲う

 以上をまとめると、2020年に、世界で半導体が1.475兆個製造され、
 それに必要な電力量は1.475兆kWhと計算できた。
 また、2020年に、世界のデータセンタで消費される電力量は1.973兆kWhと予測される。

 つまり、2020年には、半導体製造に日本約1.5カ国分の電力が必要であり、
 データセンタには日本約2カ国分の電力量が必要ということになる(図7)。
 半導体製造とデータセンタの合計で、日本3.5カ国分の電力量が必要で、
 これは世界の電力量の11.5%に相当する。


  図7:2020年に半導体製造とデータセンタに必要な電力量
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 世界では、上記以外にも、今後普及が加速する電気自動車(EV)を充電するためにも、
 相当な電力量が必要である。

 東京五輪が開催される2020年には、半導体製造、データセンタ、
 EVの充電などに供給する電力が逼迫する可能性が高い。
 これを解決する手段は、今のところ筆者には思いつかない。

 また、2020年は通過点でしかなく、その後も人類が生み出すデータ量は増え続ける。
 したがって、データセンタは建設され続けるし、半導体の出荷個数も増え続ける。
 2020年に顕在化するであろう電力危機は、その始まりに過ぎない。
 これは、世界全体で解決しなくてはならない重要大課題であると言えよう。


リニアモーター新幹線には、原発3~5基分の電力が必要と言われている。
これに、EV、ブロックチェーンだ!

で、ビル・ゲイツの操り人形の16歳のクソガキが「 開発した 」とされる
「 どこでも超小型原発 」ってわけか?

水を燃やせば、水になる♪



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                                  nueq


貼り付け終わり、ニュークさん解説。



*会員制記事でしたm(_ _)m

・電力不足は「原発」で賄う⇒ 「北朝鮮」ウラン資源国の天下到来と、

 誰かさんが描いてる通リです(=・ω・=)にゃ~w