
藤木
『…………』
永沢
『…………』
藤木
『…………』
永沢
『キミ…なにか話したらどうだい?』
藤木
『えっ?…あぁ何を話そうかな』
永沢
『そうやってまた僕に話をさせようとするキミはやっぱり卑怯だね。』
藤木
『卑怯とか言うなよぉ~(泣)いま考えてるんだから~(泣)』
永沢
『フンッ!どうだかね。』
藤木
『あっそうだ、こないだ遊園地のプールに行ったんだけど流れるプールが楽しかったよぉ』
永沢
『ふーん。あーそういえばあのプールは子供が中でオシッコするって有名だね。』
藤木
『ええー!僕何回も水飲んじゃったよ~(泣)』
永沢
『それはプールじゃなくてオシッコを飲んだことになるね。フフっキミらしいじゃないか。』
藤木
『ひどいよ永沢くん(泣)』
永沢
『僕がひどいのかい?ひどいのはプールでオシッコした子供だろ?なんでも僕のせいにする、キミはなんて卑怯なんだ。』
藤木
『よせよぉ~あまりいじめないでくれよぉ~』
永沢
『ところでキミに貸してた30円いつ返してくれるんだい?』
藤木
『ええ~!?僕30円借りたっけ?』
永沢
『駄菓子屋でアイドルのくじをやりたいからって借りたじゃないか!』
藤木
『あっ思い出した!そうだったね。今度返すよ』
永沢
『今度っていつだい?キミが30円ネコババしたらそのアイドルが人気が下がるんだよ。』
藤木
『ネコババなんてしないよ~(泣)だいたいアイドルの女の子は関係ないだろう(泣)』
永沢
『そのアイドルのファンがネコババしたって噂が広がったら人気が下がるのは当然じゃないか。』
藤木
『だからネコババなんかしないよ~(泣)(泣)』
永沢
『フンッ!泣くのはよしてくれよ、まるで僕が泣かせたみたいじゃないか。』
ナレーション
(あんたが泣かせたんだろう)
永沢
『藤木くん、泣きたいのは僕のほうさ』
ナレーション
(どの口が言うのか!)
藤木
『ごめんよ永沢くぅん』
ナレーション
(藤木よ!それでいいのか!?)
永沢
『わかればいいんだよ。キミは卑怯なんだからね。』
藤木
『うん♪気をつけるよ♪』
ナレーション
(救いようがないのである)
永沢
『駄菓子屋寄るけどキミも来るかい?』
藤木
『うん行くよ♪』
永沢
『すみませーん。このお菓子くださーい。藤木くんキミにも分けてあげるよ。さっきは僕も悪かっ……んん?』
藤木
『エヘヘ~へへ♪』
永沢
『藤木くん何してるんだい?』
藤木
『ついに出たよ~♪僕の欲しかった女の子のブロマイドが~♪♪』
永沢
『それアイドルくじだね。やったのかい?』
藤木
『うん♪ポケット探したら30円入ってたんだぁ♪』
永沢
『…………』
藤木
『エヘヘ~♪』
永沢
『…………』
藤木
『どうしたんだい?永沢くん?』
永沢
『キミって奴は…本当に…卑怯だね!』
藤木
『ええ!?な、なにがだい!?』
永沢
『30円!!……持ってたなら僕に返せたじゃないか。』
藤木
『あっ!Σ( ̄ロ ̄lll)』
永沢
『フンッ。もういいよ。』
藤木
『ごめんよぉ~永沢くぅん!必ず来週までには返すから~』
永沢
『やるよ。30円は手切れ金にしてくれよ。』
ナレーション
(なんとも安い友情である。)
藤木
『いやだよ~(泣)許してくれよぉ~(泣)』
永沢
『フンッ。』
藤木
『あっ、じゃあこのブロマイドあげるよ!だから仲直りしてよ永沢くん』
永沢
『…いいのかい?』
藤木
『うん!キミとの友情に比べたらこんなアイドルなんて…なんて…』
永沢
『無理してないかい?』
藤木
『受け取ってくれーー!!!!(泣)』
ナレーション
(なんとも恥ずかしい光景である。)
永沢
『…ありがとう。キミっていい奴だな。ヘヘッ』
藤木
『じゃあ仲直りしてくれるのかい♪…でも永沢くんはアイドルに興味ないだろ?こんなもんでごめんよぉ』
永沢
『○○ちゃあ~ん♪♪…えっ?…あぁ…き、キミの情熱に負けたよ。だから仲直りしようじゃないか。ヘッ…ヘヘッ』
藤木
『ありがとう(泣)永沢くんと仲直りできて良かったよぉ~(泣)』
永沢
『ああ。それじゃ僕は帰るよ。じゃあな藤木くん。』
藤木
『うん♪じゃあね♪』

野口
『クックックックッ。いいもの見せてもらったよ…藤木…ププー(笑)…永沢のことは藤木には…言えやしない…言えやしないよ…クックックックッ。』
ナレーション
(30円に始まり、アイドルのブロマイドに終わった今回の事件。永沢の秘密は野口さんのみ知ることとなった)
野口
『藤木…ププー(笑)』
おしまい。