人のせいにしているうちは、問題解決はない。
最近、夫が疲弊している
顔色は悪く目はうつろで覇気のないおっさんが、毎日「しんどいね」「会社に行きたくないよ」と私に言ってくる。
最初は私も傾聴して話を聴いたり、「何があっても味方だよ」「あなたはそのままでいいんだよ」などと励ましてきたが、相変わらずの夫を見ていると段々とイライラし始めた
夫の主張はこうだ
会社のせいで、上司のせいで、同僚のせいで、部下のせいで、俺が酷い目にあっている。
これね。確かに詳細を聞くと、会社の方針は杜撰だし、上司はいいかげんだし、同僚や部下は仕事ができないヤツらばかりで、夫がとばっちりを受けているように見える。
だが、しかし。
人のせいにしているうちは、問題は解決しないものなのだ。
全て「自分事」としてとらえないと。
相手を変えることはできないのだから、相手のせいにすると、手も足も出ない。
じゃあ、その状況で何が1番自分を苦しめているのか。
何が自分を縛っているのか。
相手のせいじゃないなら何なのか。
それを考える。
夫の場合だったら。
同じチームの人が定時で帰っているのに、なぜ夫は残業しているのか。
他の人が納期が遅れても平気なのに、なぜ夫は間に合わせようと必死に頑張っているのか。
なぜそうしなければならないと思い込んでいるのか。
私からすると
「仕事ができる自分に価値がある」
「人より稼いでいる自分に価値がある」
「納期は必ず守らなければならない」
などの信念(思い込み)が、夫を苦しめているように見える。
でも、本当は
仕事ができようができまいが、稼ぎが多かろうが少なかろうが、納期を守ろうが過ぎようが、
夫の価値は何一つ変わらないのだ。
人の存在価値は普遍的なものなのに、夫は勘違いをしているのだ。
自分のことは見えない
さて、ここまで読んでくれた方の中には、お気づきの方もいるだろう。
自分のことは棚上げ問題ね。
そう、私が夫の話を聴いてイライラするのは夫のせいだと思っていることだ
あれれ?さっき偉そうに、人のせいにしているうちは問題は解決しない、とか言ってましたよね?あなた。
なので、夫と話していてイラつくのは夫のせいではなく、私の中のものが反応してイラついているだけなので、私の問題なのだ。
さて、いったい私は何に反応しイラついているのだろうか。
しばらく自分に問いかけてみると、
不幸そうな夫を見ているのが辛いから、早く幸せになってよ!と言いたいらしい。
私は、母に対しても同様に「幸せを強要」したがるところがあったから、家族と一体化して依存する傾向がまた出てきているということだ。
これって、相手が不幸になる権利を侵害する、越境行為なのだ。
(そもそも、相手を幸・不幸とジャッジするのは無意味なんだけど)
また、夫を通じて「仕事とは辛くてしんどいもの」だという私の中の価値観が刺激され直面させられるから、見たくないものを見せられてイラついているのだ。
ということは、まず、夫がどんな状態であれ、そのままの夫を尊重する。
そして、「仕事とは辛くてしんどいもの」という価値観を手放す。
私がやることはそんな感じかな?
結局は、人との関わりで心が乱れるのは、自分の中にあるものを見せられるから。
それが絶対に見たくないものだったりすると、怒りが湧いてきたりする。
さて、今日も夫はどんよりした顔で帰ってくるのだろうか。
夫の世界に干渉せず、自律心を持って接するように心がけよう。
