一昨日、ドラマ一緒に見るフレンドの定期毎日通信で、褒められました。
「tamadocaさんすごい!」
て。

「私の何がすごいの?」

と訊けども答えはない。

在米のこの人とは時差があり、お互いの仕事が始まる直前と、夜遅くしかチャットができません。
で、どちらかが非常に眠く かつ、夫君がそばをうろちょろしている時間帯に、
もう一方が、ひ〜仕事に遅れる、シャワー浴びなくちゃとか思いつつ、会話している感じ。
仕方なく、どっちかが寝ていると知りながら、言わないと忘れるので、
そのとき伝えておきたいことを、だだだ〜と入力してから仕事を始めたりしています。
まあなんというか、昔 流行った「ペンパル」みたいな感じです。
今回も友達は、「すごい!」と褒めっぱなしで寝落ちされたようですが、
なにを褒めてくれたかは後日わかりました。

多分、46話ぐらいをみた後で、私がこんなことを書き送ったのでした。





なんか途中、失礼なことも言っていますが、私がまた「寅に翼」はすごいと思ったのは、
大きな伏線として、このホーナーさんが、「ドイツ訛りの英語を喋る人である」ことを、
準備していたこと。
だって、よく聞かないと、
「この人、ネイティブじゃない、ドイツ人かスイス人で、英語のバイリンガルだ」
ということはわからないし、別にそんなの気にするの私とあと100人ぐらいです。

でもちゃんとやっている!
えらい「寅に翼」!

ドイツ語訛りは真似しやすく、私でもできます。
ドイツ語には Th サウンドがないので、this=zis , they =zei  のようになります。
あと、W は V となるため、What? は Vat?  Where は Vere? と言います。
私はかつて、たまたまドイツ人スイス人の生徒が多かったのと、
大学で第二外国語がドイツ語であったのと、ドイツリートが好きなので、気づきました。


さて、なぜホーナーさんが、実はドイツ語が母語であるのかがわかるのは、第49話でした。



では、昔アルバイトでテープ起こしをしていた私が、画面についてきた字幕とともに、
ここにその一部始終を再現したいと思います。

え、もう見たから要らん?
まあそう言わず。



始まり始まり・・・


寅子がホーナーさんにもらった一枚の板チョコを、
不公平のないように小皿に割って置き、みんな一切れずつ口にして、感動・・

一同:あ、まぁ〜い・・・😌

そこへ、障子のガラス部分から覗く顔に気がつき、花江が きゃ! と驚く。
それはライアン沢村一樹とともに、米国と日本側との架け橋になって働く、
GHQスタッフのミスター・ホーナーなのでした。

なんで?


座敷に通され、無理な正座をしているホーナーさんが言います。


ホーナー:Sadie san, you live in a nice, quiet area, don't you?
(静かないい所ですね)

寅子:Thank you.(寅子はthが発音できる)

ホーナー:(一同に)どうも。ホーナーです。


ライアン沢木:どうも。いや〜もう、夜分ほんとに申し訳ない。
いや、ホーナーがどうーしても、今夜君に渡したいって・・・

寅子:え?

ホーナー:One lonely chocolate VAS(was) not enough for your family.
(やはりチョコ一枚では足りないでしょう)
(直訳:1枚のチョコじゃ寂しくて、御一家には足りませんでしたね)






子供たち:チョコレート?

え?! チョコレート!?

ライアン:は、はっはっはっは・・・

ホーナーは込み上げるものが目を濡らしている。
ライアン、その肩を、励ますように叩く。
(ホーナーさん役のの役者さん、素人とか言ってごめんなさい!)




花江がそれを、けげんそうに見つめる・・
ホーナー、涙を抑えつつ・・

ホーナー:Please forgive me, I..when I see a family all together(togezaa)
like this(zis)....I sometimes, I...
(字幕:いろいろ思い出してしまって)
(直訳:ご勘弁ください。こうしてご一家が一緒におられるのを見ると、
私は時々その・・・)

寅子:ホーナーさん・・・

ライアン:ホーナーは祖父母がユダヤ人でね。
ドイツから亡命してアメリカに渡ったんだ。
だから、戦争では大勢の親戚が犠牲になったそうでね。





・・・じわじわと飲み込めてくる花江の真剣な顔・・


寅子:そうだったんですか・・

弟直明:戦争で、何も傷ついてない人なんて、いないですよね。
(そうそう、代弁ありがとう直明!)

ライアン:うん、弟君の言う通りだね。

・・・気持ちを消化していくような花江の まなざし。

ホーナーは振り返り、子供たちにチョコレートを差し出しながら・・

ホーナー:Ahh...Here!(どうぞ)

子供たちの歓声

子供たち:お母さん食べていいよね!

花江:(万感の思い・・)Thank you for children.(花江も th 発音できる)




ホーナーNo, no, I'm just happy for them (zem) to enjoy it.
(なによりです)
(直訳:いえいえ、喜んでもらえたら嬉しいです)

子供:お母さん、英語できるんだ!

はる: そうよ、あなたたちのお母さんはね、女学校まで出たんですから。

(ここで私、堤防決壊しました。
はるは、女学校卒ですぐ「嫁に来た」義理娘を、最初は仕込むつもり満々で、
褒めたことがなかった。
そこへ、当時としてはアサーティブネスのあった花江が物申し、
自分の息子が200%嫁の味方をして二世帯の暮らしから二人で出て行っても、
はるは それで関係をこじらすことなく、並外れた努力で、
花江を一人の女性と認めることができるようになった。
ああ、お母さん素敵!)

ホーナー: Let us work together (togezaa), Sadi san,
for the (za)sake of happiness of the (za) children(子供たちのために頑張りましょう)

寅子:Yes,n of course!

・・・メガネの下の眼をそっと拭う Herr ホーナー・・



いやいや本当に良かったですね。

家事は手抜きするが朝ドラは3回ずつ見る私に、
毎日の気力をつけてくれる素晴らしい「寅に翼」。

自分自身はもう、「すん」としなくても、だ〜れ〜からも文句が出ませんが、
若い頃はあちこち、ピンボールのボールのようにがっちゃんビーン!とぶつかって、
昔の私は長い間、満身創痍でした。
だから寅子から目が離せません。


さあ、今日は見逃したので、今からNHKプラスで見てきますね。
今日も良かったですか?見てきまーす!