蛇足ですが

 

円覚寺の龍は三本爪です。

文化勲章受章者前田青邨監修、

守屋多々志揮毫の白雲の図です。

 

P2110051

 

 

鎌倉遊行後

円覚寺繋がりではありませんが

 

 

見つけ出しました、アマゾンで!

注文したあとで、

あら、あるわよと大垣市在住の友が

送ってくれました。

 

両親が揃えてくれた古典全集には全然興味を持たず

軽くて安価な文庫本、それもミステリー物に興味深々でしたが

次第に宮部みゆき、東野圭吾、

北村薫(特に’わたし’はこうありたいと思う学生のお手本でしたが) 

 

飽きが来ました。

競うように映画化されて

で、想像力に形が与えられたのも原因でしょう。

 

そのころからでしょう

一向に捗らない断捨離の合間

学生時代に枕のように親しんだ全集が揃い踏み

法律書、百科事典類は時代遅れになろうとも

世界文学全集と

日本文学全集は健在です!

そして画集

 

この静謐なる武士軍団

息をひそめ

月に光る

殺戮前の武具の美

命を懸けること、それは人の各々の人生の美醜を映し出す。

 

 

 

画家の揺るがぬ目は高貴な内親王にも

心の懊悩はみな同じと突き付ける。

式子内親王も、花の思いを聴く斎院、姫宮から

生生しい恋の懊悩を歌わずにはいられなかった

生身を与える。

 

歴史画とは何ぞや

歴史上の事象や物語を描く絵画(合戦図、武者絵、物語絵巻etc)

 

歴史画に登場する人物は多岐にわたり

歴史上の名を成した人物、物語の主人公

そして画家たちが創造した人物

必須要件は、時代考証や有職故実の正確さ

 

 

例えば

 

信長

 

初陣

 

 

桶狭間出陣

 

 

 

そして本能寺

焔の中の信長

 

 

 

創造=想像=イマジネーション

 

『信長と天皇制』という本を読んだ。

作者は、決定的に織田信長を嫌っている。

 

その思いは、正親町天皇との対立に集約される。

作者は、信長の醜悪な傀儡化に最後まで帝が対峙して、

傀儡化しやすい誠仁親王(陽光院)に譲位させなかったと力説するが、

譲位後の仙洞御所が建てられない財政状態では、

退位を反対したのは織田信長自身ではなかったか?

逼迫した朝廷の財政をあらゆる政策と自身の富で、補い

悉く、天皇勅命の権威の講和を利用したのは、危急存亡下の信長だった。

 

利害は一致していた。

 

だが

 

根強く、

本能寺の陰の黒幕に、天皇一派が加えられる。

 

色々な表情の

千の信長

万の信長

 

据え置かれるのは裃をつけた

正装の掛け軸の信長

 

孫六を握りしめ

身一つで

白い骨片と化した信長

 

燃え尽きる

蝶と化して

 

濃姫は、貴方を抱きしめたであろうか

 

 

 

 

 

若き日の厩戸皇子

 

まるでコミックの「日出処の天子」ではありませんか!

 

守屋様、すごい!

 

 

 

 

 

 

画集の中に、システィナ礼拝堂があった。

写真よりも正確に

少しかびた、『時間の佇まい』が

さりげなく

力まず

そこにあった。

 

ボッテッチエリもミケランジェロも歴代の法王達も

ラファエロすらも、時のかなた

 

同じ位置で

 

画集本の中と

湯宿の窓辺で

 

私は 歴史を旅する。

何をすべきか

何をしたいのか・・・・・・尚も、自らの夢の在り方を想う。