東山ゴリラ一家シリーズ第4弾 ゴリラ一家の2頭の子ども 「キヨマサ」「アニー」 です。
 
 
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 「アニー」 と 「キヨマサ」
どっちがどっちかわかりますか?
 
 
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左が 「キヨマサ」 くん
(父) シャバーニ、 (母) ネネ
2012年11月、東山生まれ
4歳の男の子
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右が 「アニー」 ちゃん
(父) シャバーニ、 (母) アイ
2013年6月、東山生まれ
キヨマサと7ヶ月違いの4歳の女の子
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アニーは、母親のアイが子育てをうまくできず誕生後衰弱してしまったことから、アイから離し1歳過ぎまで人の手によって育てられました。
子ゴリラを離れた群れに戻すのは難しいそうで、これまで国内で成功したのは京都市動物園の一例だけだったそうです。
 
 
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東山動物園でのゴリラの飼育歴
※この写真は拡大できます。
 
東山では現在飼育している5頭を入れて、これまで11頭のゴリラの飼育歴があります。
キヨマサとアニーは、東山の10代目、11代目のゴリラになります。
 

●ちょっと話はそれますが…
 
この飼育歴の掲示の中で、一段と飼育期間が長いゴリラが1頭います。
上から3つ目に記載されている 「オキ」 です。
 
オキが死んだのは今から7年前の2010年。
1956年にカメルーンで生まれ、1歳半で来日。 53歳の死亡時点で国内最高齢。 世界でも第2位のご長寿ゴリラでした。
 
 
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オキの剥製と骨格標本
 
ちょっとケースへの映り込みで見にくくなっていますが、このオキの剥製と骨格標本が東山の動物会館に展示してあります。
 
 
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ひとつ上の写真は開園80周年記念事業で、館内がきれいに改修された後の写真。
改修前の展示はこんな感じでした。
 
動物会館でこの剥製を何回も見てきましたが、剥製にして展示するぐらいなので、きっと何かいわれのあるゴリラなのだろうと思っていました。
 
実はこのオキさん、飼育歴の掲示を見てわかるとおり、東山の 「初代ゴリラトリオ」 の1頭だったんですね。掲示を見て初めて気づきました。 (遅!)
 
 
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当時の飼育員 浅井力三 さんを囲む初代ゴリラたちの写真
(って、驚くべき写真ですね!)
 
東山の初代ゴリラトリオと言えば、有名なのが 「ゴリラショー」 です。
メンバーは 「ゴン太」「プッピー」、そして、剥製になった 「オキ」 の3頭です。
 
当時の様子が、YouTube の名古屋市チャンネルにアップされています。
 
 
 
 
 
 

この映像は、いい意味でも悪い意味でも衝撃的でした。
 
ひとつは、ゴリラと人はここまで信頼関係を築ける! ということ。
そして、もうひとつは、動物園で野生動物をどう扱うべきかということです。
 
当時のゴリラの飼育の仕方は、現代の動物園では到底考えられない方法です。ましてや相手は希少種のゴリラ。 時代の大きな違いを感じます。
 
しかし、当時のゴリラに関する知識や動物園における動物飼育の考え方からすれば、あのやり方が最大の愛情表現だったのかもしれません。
確かに、浅井さんの熱の入れようは尋常ではありません。

きっと人のゴリラを愛する気持ち自体は、今も昔も変わらないのでしょうね。
 
 
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東山初代ゴリラトリオの1頭 「オキ」 さん
 
生きていた頃のオキを知っている人が動物会館の剥製を見たら、きっと深い感慨を覚えるはずです。
 
日本のゴリラの歴史を作ってきたオキたち。彼女たちが生きてきた時代を、もう少しわかりやすく来園者に伝える工夫をするといいと思います。
 
オキについては、元園長の小林さんが、東山の公式ブログで、その生涯について書いていらっしゃいます。 泣けます…。
 
 
話を元に戻します。
 
 
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7か月違いのキヨマサとアニー
 
そもそも日本の動物園で、ゴリラを群れで飼育している動物園は珍しいそうです。さらに同じ年格好の子ゴリラが群れにいるのは東山だけだそうです!
 
 
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キヨマサとアニー
一緒に遊ぶのが大好き。
 
 
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「アニー、一緒に遊ぼうぜ。」
 
 
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「やだよ~っと」
 
 
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「 いいじゃないかよお。遊ぼうぜ。」
 
 
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「やだよお~だ」
 
って?
 
 
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キヨマサくんはいかにもやんちゃそうな顔をしていますね。
彼も大人になったら、シャバーニのように筋骨隆々とした立派なシルバーバックになるのでしょうか? 楽しみです。
 
 
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よく見ると女の子っぽい顔をしている
アニーちゃん

アニーは、キヨマサくんみたいにお母さんの愛情をたっぷり受けることはできなかったけれど、群れの中で子育てを学び、いい母親になって欲しいですね。

私も後何年生きられるかわかりませんが、この子たちを見ていたら、彼らの成長を最後までしっかり見届けたくなりました。
 
多分無理でしょうけど。
私が …。 (笑)